ジャック・ホワイト所有のヴォイス・オ・グラフ(電話ボックス大のレコーディング・ブース)を用いて録音されたカヴァー集だ。アコギとハーモニカを持って密室に入り、ボブ・ディランブルース・スプリングスティーンらの曲をシンプルに弾き語っていく御大。全編貧弱極まりない音質だが、くすんだ音色に浮かぶ何とも言えない愁いが胸を打つ。聴くたびにさまざまなイメージが重なっていき、味を増していく不思議な一枚。