COLUMN

ジェイムズ・ブレイク『Assume Form』 かつてなくナイーヴでロマンティックでパーソナルな新作に描かれた愛の紋様

快作『Assume Form』の形成に寄与したアーティストと作品たち

TRAVIS SCOTT Astroworld Cactus Jack/Grand Hustle/Epic/ソニー(2018)

『Assume Form』における目玉ゲストとして“Mile High”に登場した現行サウスの雄。それに先駆けたこのヒット作では“Stop Trying To Be God”にJBの繊細な歌唱を配していた。ここで数曲のプロダクションに関与したアレン・リッターも『Assume Form』に参加している。

 

MOUNT KIMBIE Love What Survives Warp/BEAT(2017)

10年代初頭からJBと共にポスト・ダブステップのうねりを作ってきたロンドンのデュオ。この現時点での最新作ではJBの共作/演奏した2曲も話題だった。片割れのドミニク・メイカーは『Assume Form』にて“Don't Miss It”など半数の曲を共同プロデュースしてもいる。

 

前々作でRZAとコラボしていたJBが今回“Where's The Catch?”に招いた大物はアンドレ3000。プロデュースを担ったヴィンス・ステイプルズ“War Ready”(2016年)でアウトキャストの本作表題曲からアンドレの声をループしてたし、自身の“200 Press”(2014年)も同趣向だったし、長年のアピールが実ったか?

 

METRO BOOMIN Not All Heroes Wear Capes Boominati/Republic(2018)

ミーゴスやフューチャーらとの膨大な仕事で名を馳せる現行シーンのトップ・クリエイターは今回“Mile High”と“Tell Them”をJBと共同プロデュース。全米No.1を記録したこのソロ作にも関わっている敏腕ドレ・ムーンがそれら2曲でも共同制作を務めているのに注目を。

 

THE MANHATTANS It Feels So Good Columbia/Solid(1977)

JBが思い詰めた繊細な恋心を打ち明ける“Can't Believe The Way We Flow”で延々とループされているのは、この名門ヴォーカル・グループによる“It Feels So Good To Be Loved So Bad”の一節。彼らの優美なコーラスを味方につけたJBの歌い口もひときわ甘く響いてくる。

 

ROSALIA El Mal Querer Sony Argentina(2018)

新作で唯一の女性ゲストとなったのはこちらのセカンド・アルバムが多方面から絶賛されているスペインのフォーク/フラメンコ歌手。起用した経緯も気になるが、そのロマンティックな“Barefoot In The Park”ではスペイン語の歌唱でウェットなJBの情念を照らしている。

 

MOSES SUMNEY Aromanticism Jagjaguwar(2017)

“Tell Them”で印象的な歌声を響かせるのは、シネマティック・オーケストラとの仕事も知られるカリフォルニアのシンガー・ソングライター。インディー系リスナーに大絶賛されたこの初作に収録の“Make Out In My Car”はシングル化の際にJBがリミックスしてもいる。

 

CONNAN MOCKASIN Jassbusters Mexican Summer(2018)

『The Colour In Anything』でも演奏していたニュージーランドのサイケな人気者。本作でひときわレイドバックしたニール・ヤング風の“Momo's”ではJBが共作/歌唱して彼岸の陶酔を醸している。新作と直接の関係はないが、JB本来の繊細な歌心を思い出させる名演だ。

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