fhánaのいろいろな音を担当しているkevin mitsunaga(ケビン ミツナガ)です。新年を迎えたと思ったらもう春が来そうですよ~。時間を操作するタイプのスタンド攻撃を受けていると勘ぐっているのは僕だけではないのでは……(笑)? 今回はどんな音楽を紹介しようかな~なんて考えていたのですが、ここでは僕が音楽活動をするようになったキッカケとも言えるような、僕自身のルーツとなる音楽を紹介していこうかなと思います(このコーナーもなかなか回数を重ねてきているわけですが、意外と僕のルーツに迫るような曲の紹介はしていなかった気がしますね)!

くるり ジョゼと虎と魚たち スピードスター(2003)

 まず1曲目は、くるり“飴色の部屋”。映画「ジョゼと虎と魚たち」のサウンドトラックに収録されている楽曲です。この映画の音楽はすべてくるりが監修しており、他の収録曲もモチロン素晴らしいのですが(名曲“ハイウェイ”も収録されてますし!)、この“飴色の部屋”は本当に格別。青春の煌めき、やりきれなさ、戻れない時間の悲しさと美しさ、そういったものが飴色のようなオレンジの音像になって聴く者を包み込みます。ぜひ聴いてみてください。

 

 

Cornelius SENSUOUS ワーナー(2006)

 続いて2曲目は、Cornelius“Music”です。以前紹介したような気がしなくもないのですが、僕のルーツを話すうえでこの曲は外せません。当時高校生だった僕は、とあるCDショップでこの曲が収録されたアルバム『Sensuous』が試聴機に入っているのを見つけ、聴いた瞬間に身体に電撃が走ったのを今でも覚えています。バンドものばかり聴いていた当時の僕ですが、Corneliusの音楽表現を目の当たりにして、サンプリングを用いた電子音楽の表現力/可能性に圧倒され、それからパソコンを用いた音楽制作に夢中になったのでした。このCorneliusとの出会いがなければfhánaとして活動することもなかったんだろうな、と不思議な気持ちになります。

 

Water Water Camel おんなのこがわらう時 Pヴァイン(2012)

 最後の3曲目は、WATER WATER CAMEL “花がよくにあう”。現在は活動休止中となっているのですが、僕が心の底から活動再開を願っているバンドです。日本一素敵なバラードを聴かせてくれるバンドだと思っています。〈メロディー、詞、歌声、音像、バンドのスタイル、すべてが好きだ〉と声を大にして叫びたくなるアーティストは僕にとって数少ないです。高校生だったあの頃から、僕はずっとずっと恋をしてしまっているのかもしれません。とにかく聴いてみてください。どのアルバムも最高すぎて選べませんので、まずはとにかく最新アルバムを聴いてください(笑)。

 自分に影響を与えた音楽って、宝物だなあって本当に思います。辛いときも悲しいときも、支えになってくれる。そういう音楽を僕も表現したいなぁなんて、そんなことを思います。それでは、また!

 


kevin mitsunaga
佐藤純一(FLEET)とs10rwのyuxuki waga、kevin mitsunaga(Leggysalad)という3人のサウンド・プロデューサーとヴォーカリストのtowanaから成るユニット、fhánaのギターを担当。メジャー・デビュー5周年記念のベスト・アルバム『STORIES』(バンダイナムコアーツ)が好評リリース中! ライヴ・スケジュールなど、気になる今後の予定については〈http://fhana.jp/〉にてご確認を!