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back number 『HAPPY BIRTHDAY』『MAGIC』back numberとして在り続ける覚悟がストレートに伝わってくる充実作

back number 『HAPPY BIRTHDAY』『MAGIC』back numberとして在り続ける覚悟がストレートに伝わってくる充実作

2019年最初のリリースとなるシングル『HAPPY BIRTHDAY』が2月27日にリリース。そして、〈ロックバンドとして力強い存在感〉と〈さらに幅広い音楽性〉を同時に体現した待望の6thアルバム『MAGIC』が3月27日にリリース決定! 『HAPPY BIRTHDAY』、『MAGIC』の魅力に迫る!

2018年7月から10月にかけて行われた初のドーム・ツアー(ナゴヤドーム、東京ドーム、京セラドーム大阪/全5公演)は全箇所ソールドアウト。さらに“大不正解”(映画「銀魂2 掟は破るためにこそある」主題歌)、“オールドファッション”(TBS系 金曜ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」主題歌)とヒット・シングルを次々と送り出すなどさらなる飛躍を遂げ、名実ともに日本を代表するロックバンドとしての地位を手に入れたback number。その充実ぶりは、2019年最初のリリースとなるシングル『HAPPY BIRTHDAY』からもはっきりと感じ取ることができる。ドラマ「初めて恋をした日に読む話」主題歌としても話題を集めている表題曲は、片思いの渦中にいる〈俺〉の思いを描いたミディアム・バラードだ。

back number HAPPY BIRTHDAY ユニバーサルミュージック(2019)

生々しい手触りのバンド・サウンドとともに、叙情的なドラマ性をたたえたメロディラインが響き渡る“HAPPY BIRTHDAY”。ひとりで誕生日を迎え、好きな女性のことをあれこれ考えながら、〈ハッピーバースデーを君に言ってほしい〉と願う男性を主人公にしたこの曲は、不器用な恋愛をテーマにしたラヴソングで幅広いリスナーの共感を呼び起こしてきた、back numberの真骨頂と呼べる楽曲だと思う。特に〈くだらない話は思い付くのに/君を抱き締めていい理由だけが見付からない〉という歌詞は、清水依与吏(ヴォーカル/ギター)にしか表現できないキラー・フレーズと言っていいだろう。

アレンジャー/プロデューサーには小林武史が参加。“ヒロイン”、“手紙”、“クリスマスソング”などでもタッグを組んだ小林とback numberだが、“HAPPY BIRTHDAY”でも独自のバンド感と壮大なサウンド・スケープを見事に融合させ、両者の相性の良さを改めて証明している。そして、この曲の軸になっているのはやはり清水のヴォーカル。好きな女性に対する思いをリアルに映し出しながら、決して自己憐憫に陥らず、ヴォーカリストとしての佇まいを体現する彼のスタイルは、作品を重ねるごとに向上していると思う。

カップリングには“エキシビジョンデスマッチ”“ジャスティスインザボックス”を収録。まったくタイプが違う楽曲ではあるが、バンドらしい生のグルーヴとエッジの効いた歌詞は共通している。彼らはシングルのカップリング曲で〈そのときのモード〉を反映することが多いので、ぜひチェックしてほしい。

back number MAGIC ユニバーサルミュージック(2019)

さらに3月27日には、待望の6thアルバム『MAGIC』もリリース。前作『シャンデリア』から初のベスト盤『アンコール』を経て、じつに3年3カ月ぶりとなる本作には、シングル“瞬き”、“大不正解”、“オールドファッション”、“HAPPY BIRTHDAY”を含む12曲を収録。注目すべきは、やはり新曲。清水の鋭利なギター、小島和也(ベース)の骨太のベース、栗原寿(ドラムス)の直線的なビートが気持ち良くぶつかり合うサウンド、そして、聴き手の心の深部に突き刺さるような強い言葉が響きわたる“最深部”、清水のメロディメイカーとしてのセンスが光る、切なくも美しいバラード・ナンバー“雨と僕の話”。映画、ドラマなどのタイアップ曲を次々と手がけ、さまざまなメディアで脚光浴び得ている彼らだが、本作では自らのパブリック・イメージをしっかり引き受けながら、〈ロックバンドとして力強い存在感〉と〈さらに幅広い音楽性〉を同時に体現している。前作以降のバンドの軌跡、そして、この先のヴィジョンを共存させた、back numberとして在り続ける覚悟がストレートに伝わってくる充実作だと思う。大きなツアーを経て、さらにスケールを増したバンド・サウンドも素晴らしい。

また初回限定盤には、昨年のドームツアーから東京ドーム公演を収めた映像作品「back number dome tour 2018“stay with you”at TOKYO DOME 2018.8.11」を収録。ベスト的な選曲による、貴重な一夜をぜひ追体験してほしい。

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