卒業シーズンへ向かうリイシュー

REGINA BELLE Show Me The Way: The Columbia Anthology SoulMusic(2019)

 まずはここ数年ソニー系音源を中心に続いているアンソロジー・シリーズから、レジーナ・ベルの2枚組アンソロジー『Show Me The Way: The Columbia Anthology』(SoulMusic)をご紹介。表題通り87~95年にコロムビアに残したアルバム4枚の収録曲を選りすぐったもので、彼女最大のポピュラー・ヒット“A Whole New World”は未収録ながら、アーバン・コンテンポラリーな本質を知るには打ってつけの内容なのかも。数曲がリミックス・ヴァージョンなのも心憎いです。

BARBARA HOWARD On The Rise S. Reece/Remind(1969)

 そんなメジャー定番に続いては、オハイオ拠点で活動したバーバラ・ハワードの69年作『On The Rise』(S. Reece/Remind)を。当時500枚のみプレスされたという激レア盤ですが、アレサのカヴァーも含むコク深い名唱で酔わせる内容の良さこそが重要ですよ。

 

SPACEARK Spaceark Is Color World/Mr. Bongo/Pヴァイン(1976)

 最後は昨年の初作リイシューも記憶に新しいスペースアークのセカンド・アルバム『Spaceark Is』(Color World/Mr. Bongo/Pヴァイン)を推薦。レア・グルーヴァーにもAORファンにも愛されてきた人種混合バンドの佳作で、メロウな70年代カリフォルニア情緒はもはやタイムレスな芳しさです。 *出嶌孝次