ヴォルフのイタリア歌曲集といえば、ひとつひとつは短いながら様々な色合いをちりばめた凝縮された魅力的な曲の数々、ヴォルフの、そしてリートの魅力がたくさん込められた珠玉の作品集。とはいえ、正直華やかさとはむしろ逆の慎ましいイメージのこの作品をきらびやかな2大スターが歌うとどうなるか? さて、それはリートらしい端正さを保ちつつ、ゴージャスさがとても新鮮で楽しいものになりました。その表現は実に多彩で自在、聴き手にぐっと訴える力はさすが第一線のオペラスターです。2018年ヨーロッパ・ツアーの際のエッセンでのパフォーマンス。ピアノはリートの名手、ドイチュです。