MJコールとの共演や『New Gen』登場などで名を売ってきたロンドンの男前なMCが待望のアルバムを投下。ストームジーらと前後してグライム復権を担ってきた人だが、ソカのヴァイブを備えた先行ヒット“Butterflies”を筆頭に、現行UKラップの主流を成すカリブ~アフロ(~ドレイク)彩色の多様性が本作のポップな浮遊感を印象づける。マーリー・ロウ(リル・ウージー・ヴァート他)やチャーリー・ハンサム&レックス・クドー(ポスト・マローン、カリード他)らUS勢の起用も然り。一方では、コンダクタがジョルジャ・スミス曲を再利用したソー・ソリッド・クルー風のガラージ“Ladbroke Grove”を用意し、スウィフタ・ビーターらしい強烈なグライムも叩き付けるなど、ローカルの美意識も織り込んだ快作。