エリカ・バドゥのバンマスを務める鍵盤奏者のRC・ウィリアムズを中心としたダラスの凄腕集団による2年半ぶりの3作目。生楽器やMPCで紡ぐオーガニックなグルーヴはそのままに、ジャズやラテンの成分も含ませながら、今回はエンダンビやカーメン・ロジャースら同郷組やティードラ・モーゼスの参加など、よりR&B色の目立つ仕上がりとなった。アンバー・ブロックが歌うフェイス・エヴァンス“Fallin' In Love”はネタのパトリース・ラッシェン曲との合わせ技で披露し、デヴィン・ザ・デュード客演の“Special”ではメアリーJ・ブライジ“Real Love”のフックを交えるなど、90s R&B愛も開陳。エリカ・バドゥ“Agitation”やクルアンビン“White Gloves”の現行ジャズ感覚なカヴァーにも独自性が光る快作だ。