INTERVIEW

沖野修也、エディ・パルミエリを語る――来日するNYラテンの巨匠、その異端な魅力とは?

沖野修也、エディ・パルミエリを語る――来日するNYラテンの巨匠、その異端な魅力とは?

NYラテンの巨匠、ピアニストのエディ・パルミエリが、4月9日(火)~12日(金)の4日間にわたって来日公演を開催する。今年のツアーはほぼラテン・ジャズ・セプテットで行われている中、ここではパルミエリ率いる11人編成のサルサ・オルケスタが熱狂のステージを披露する。

NYはサウス・ブロンクス出身のパルミエリは、プエルトリコ系移民だった両親のもと幼少時からラテン音楽に親しみ、同じくラテン・ミュージシャンの兄チャーリー・パルミエリに導かれるように8歳でピアノを始める。そして19歳でプロとして活動を始動し、20歳の頃にティト・ロドリゲスらのバンドに参加したことで、NYラテン・シーンにデビュー。以降、ホセ・ロドリゲスやバリー・ロジャースとのラ・ペルフェクタや、ファンク・バンドのハーレム・リヴァー・ドライヴなど自身が率いるもののほか、マスターズ・アット・ワークによるニューヨリカン・ソウルなど、ラテン・バンドだけでなくさまざまなプロジェクトで活動。ジョン・コルトレーンやマッコイ・タイナー、セロニアス・モンクなどジャズからの影響も受けながら、ラテン・ジャズ/サルサ・ミュージシャンの重鎮としての地位を確かなものにしていき、また〈ハード・ラテン〉のスタイルを築いた当人でもある。

初作『La Perfecta』(ラ・ペルフェクタ名義、62年)以降、数多くの作品を世に送り出してきたパルミエリは、『Sun Of Latin Music』(75年)や『Solito』(85年)など、グラミーも通算8度受賞。そんな彼は昨年に、原点回帰とも言える二枚のサルサ・アルバム――『Full Circle』と『Mi Luz Mayor』を立て続けにリリースしており、その内容は齢80を越えた彼のキャリア・ハイとも評された。そんな若手顔負けの驚くべきパワフルさで現役を貫く生ける伝説のパフォーマンスを観逃す手はないだろう。

今回Mikikiでは来日を記念して、公演を心待ちにしているという、〈KYOTO JAZZ MASSIVE〉でも広く知られるクラブ・ジャズの第一人者であるDJ/クリエイティヴ・ディレクター/ライターの沖野修也に取材をオファー。クラブ・ミュージック~レア・グルーヴ的視点でも支持されてきたパルミエリ作品だが、沖野はそのほとんどを所有しているほどのファンで、DJの現場でもプレイしている。そんな沖野に自身のフェイヴァリット盤を挙げてもらいながら、パルミエリの魅力と公演への期待をフランクに語ってもらった。

★公演詳細は記事末尾へ

 


パルミエリとの出会い

――沖野さんがエディ・パルミエリを知ったのは?

「初めて名前を知ったのは『dictionary』というフリー・ペーパーで、ラファエル・セバーグさん(U.F.O.)がラテン音楽を紹介していたんです。サルサやブーガルーとかをピックアップしているなかで、エディ・パルミエリって名前を認識しました。実際にレコードを買ったのは、椎名謙介さんが雑誌で音楽紹介をする連載で、ラテンのコンピを取り上げられていて。そのコンピを買ってみたら、パルミエリの楽曲が2曲入っていたんですよ。僕は京都時代で、二十歳だったので、かれこれ32年前くらいの話ですね」

エディ・パルミエリ
 

――同じ頃に僕は西麻布でDJをやっていて、ラファエルや同じくU.F.O.の矢部直くんともよく絡んでいたんですが、当時ブーガルーのレコードを持っていて、ラテン・ジャズをかけるDJはラファエルしかいなかったです。ラテンに関しては、彼がすべての情報源みたいな時代でした。

「そのコンピには、(手元にある)この『Lucumi,Macumba,Voodoo』(78年)から2曲収録されていて。でも、その後すぐに『Lucumi,Macumba,Voodoo』を買って聴き込んだわけではなく、今日持ってこなかったんですけどレア・グルーヴっぽいの――『Sentido』を先に聴きましたね。初めはどちらかというと、サルサというよりレア・グルーヴやクロスオーヴァーとしての聴き方で」

この日、沖野が持参してくれたパルミエリのレコード
 

――やはりDJとしての観点で、パルミエリもレア・グルーヴ的に入ったんですね。

「あとカル・ジェイダーとのデュオ盤『El Sonido Nuevo』(66年)とかは、レア・グルーヴとかラテン・ジャズ盤として聴いてましたね。パルミエリのレコードは片っ端から買っているので、サルサやブーガルー寄りのものも持っていますが」

――カル・ジェイダーとのアルバムは二枚あって、ひとつはその、ヴァーヴからの『El Sonido Nuevo』で、もうひとつはティコからの『Bamboleate』(67年)。前者のほうがジャズっぽく、後者はグルーヴィーで。あのあたりの時期の作品は、いいですよね。ちょっとファンキーで。

「そうですね。コテコテのラテンというより、カル・ジェイダーのヴィブラフォンで薄まるというか、ちょっと爽やかな感じがあって。そこが僕はすごく好きですね。そのあたりを聴くようになって、パリミエリのサルサ方面には後から辿り着いた感じで。昨年の最新作(『Full Circle』、『Mi Luz Mayor』)はストレートなサルサでしたけど、自分のいまのモードにしっくりきました。

ちなみに『Bamboleate』だと、僕は“Come An' Get It”をDJでよくかけてますね。ブーガルー風のリズムなんですけど、ファンキーだし、(自分がかける)他の踊れるジャズとのマッチが良いので」

――今日お持ちのレコードにはライヴ盤もありますが、これらもかけてるんですか? ライヴ盤をDJでかけるってあまりないですよね。

「おっしゃるとおり、DJでライヴ盤ってあまり使われないんですよ。雑音が入っていたり、録音の状態が良くなかったりで、敬遠する人が多いんですけど、僕はけっこうかけますね。アース・ウィンド&ファイヤーからタニア・マリアからパルミエリから、一時間くらいすべてライヴ・テイクをかけて、疑似ライヴ状態になったりするのも好きで(笑)。

先ほど言ったようにパルミエリはDJ的な観点で入って、アーティスト狙いというよりも曲単位で、それが自分のDJセットに影響するかどうかという聴き方だったのが、後からラテン、サルサのミュージシャンとして意識して聴くようになったんですけど、今回はサルサ・オーケストラでの来日じゃないですか? 昔だったら〈俺の好きなパルミエリはそうじゃないんだよな〉って思ってたはずなんですけど、いまはわりと自分自身がサルサに寄ってまして。

というのも、いま東京のBANDERASってサルサ・バンドに注目しているのと、MANO ARRIBAっていう日本人のサルサ・グループのプロデュースもしていたりして。ちょうどサルサ・ワールドに接近してるときだったんですよね。不思議なものだなと」

BANDERASの2018年のシングル“LUNA”
 

――いま東京ってそういうバンドが増えてるんですか?

「ちょこちょこ増えていると思いますね。クオンティックってイギリスのDJが、中南米っぽいプロジェクトをやったんですよ(クオンティック・アンド・ヒズ・コンボ・バルバロ、2009年に『Tradition In Transition』をリリース)。あれ以降、東京のDJもサルサやクンビアとか、中南米の音楽をかける人が増えてきて、藤井悟さんや松岡テツさんとかのパーティーも一時完全にそういう感じでしたね。それで、僕も聴くようになったんです。

僕は、NYのニューヨリカンじゃないですけど、NYのプエルトリカンの音楽とか、ブーガルーや70年代のサルサを不良っぽい音楽と捉えてたんですけど、隔世遺伝というか突然変異というか、いまの東京でBANDERASみたいなラテンやサルサをやっているオシャレでちょっとルードボーイのような若者が出てきていると。ここ5年以内の話ですが、そういう発見はありましたね」

――沖野さんより世代が少し上の僕がパルミエリを知ったのは、ファニア・オールスターズが出ていた映画「アワ・ラテン・シング」(72年)が日本公開された頃なんですが、70年代に爆発したサルサは80年代に入るとだいぶ雰囲気は変わっていきます。70年代のブーガルーからサルサに変わっていった時期が個人的にはいちばんカッコ良かったんですが、80年代になるとラテン歌謡色が強くなる。あるいは、ラテン・ジャズの方向に行くミュージシャンもいましたが、僕はそのどちらにも乗れなくて。それでサルサってあまり聴かなくなっちゃったんです。でも、80年代後半に前述のラファエルの大影響で、DJ的にブーガルーの再評価に走るんですね。

※71年のファニア・オールスターズのライヴを題材とした、サルサ揺籃期を捉えたドキュメンタリー映画。日本公開は75~76年頃

当時、NYのタイムズスクエアの地下鉄の駅の構内にラテンのレコード屋があって、日本人もそこに買いに行ってましたね。そこに行くとコティーケ(ブーガルーの重要レーベル)の古いのは当時まだ見かけました。それが80年代の終わりくらい。

「僕も20歳くらいの80年代終わり頃、大阪にひとつラテンのレコード屋があったので、そこに行ってましたね。(ブーガルーは)全然なかったので、ほとんど買えなかったですけど」

 

沖野修也のフェイヴァリット盤

――今日は、沖野さんが特にお好きなパルミエリのレコードをいくつか挙げてきていただきましたが、この9作はどういった観点で選ばれたんでしょうか?

カル・ジェイダー&エディ・パルミエリ『El Sonido Nuevo』(66年)
ティコ・オールスターズ『Descargas At The Village Gate Live Vol. 1』(66年)
エディ・パルミエリ『Justicia』(69年)
エディ・パルミエリ・ウィズ・ハーレム・リヴァー・ドライヴ『Recorded Live At Sing Sing』(72年)
エディ・パルミエリ『Sentido』(72年)
エディ・パルミエリ『The Sun Of Latin Music』(73年)
エディ・パルミエリ『Lucumi, Macumba, Voodoo』(78年)
エディ・パルミエリ『Sueño』(92年)
ニューヨリカン・ソウル『Nuyorican Soul』(96年)

「僕が持っているエディ・パルミエリ作品で、主にDJでプレイして来たアルバムですね」

――序盤でもお話に挙がった『Lucumi, Macumba, Voodoo』は、アース・ウィンド&ファイヤーが大人気だった時期の、クロスオーヴァー化した作品ですが、パルミエリはそこに行ってもディープなラテンの感じが残る。あれだけのピアニストだったらラテン・ジャズに行ったきりになりそうですが、パルミエリはラテン・コミュニティーとの距離はつねに保っているというか。

「クロスオーヴァー化してもそうですし、ファンクをやってても、最新作みたいなサルサやってても、パルミエリは一貫してダンサブルなんです。そこがDJ的に惹かれるところでもあり、僕から見てですけど、パルミエリの凄さを感じるところですね。まあラテンの人は踊るのが普通ですから、〈何がダンス・ミュージックやねん、そんなんあたりまえやろ〉というところかもしれませんけど、彼がダンス・ミュージックとして、一貫してそれを貫いてるのはすごいなと」

――パルミエリはみずからクラブ・ミュージック的なことはやったことがない。

「ニューヨリカン・ソウルに参加したくらいでしょうか」

――そのくらいですよね。同じくサルサのウィリー・コローンなんかは4つ打ちっぽいハウスをやっていましたが、パルミエリはやってないけど、ダンサブルです。

「時代時代にさりげなくそのエッセンスを取り入れているんですよね。サルサやラテンとジャズやジャズ・フュージョン、ファンクをうまくブレンドしているというか。その折衷主義というか異種配合感覚も、僕はDJとして好きですね。最新作のようなストレートなサルサもいいですけど、そういういろんなエッセンスを取り入れてるのも好き。一時ハービー・ハンコックとかジャズのカヴァーもしてたりして、それもいいですし。変化しつつも、どの時代もそれなりの良さがありますね」

――沖野さんがラテン、サルサ関係で一番好きなミュージシャンは?

「いや、もうパルミエリですね」

――そうなんですね。ほかにはいますか?

「レイ・バレット、モンゴ・サンタマリア……やっぱりちょっとクロスオーヴァー系ですね。ほかの音楽を取り入れている人というか。あとはティト・プエンテかな。チャーリー・パルミエリも好きですけど、やっぱりダントツはパルミエリですね」

――どの時代でも聴けるってのは、確かにパルミエリくらいかもしれませんね。

「『Sentido』は最初に買ったもので思い出深いです。これは全然ラテンっぽくなくて、ドロドロのレア・グルーヴ。これはまだお金がなかった頃に買ったので、安く買ったんですけど、たまたまいい曲が入ってたと」

――DJでかけていたのはどの曲ですか?

「“Condiciones Que Existen”ですね。このへんは当時オルガンのジャズとか、BPMの遅いジャズ・ファンクと一緒にかけていて、あまりラテンの音楽って意識してなかった頃ですね。この後に『Lucumi, Macumba, Voodoo』を買って、刑務所ライヴ(『Recorded Live At Sing Sing』)を買い、その後にパルミエリのサルサもいいなって気付くので、サルサの人って認識したのもだいぶ後からです。順番としては、レア・グルーヴ/ソウルから、カル・ジェイダーも含めて、サルサを学習していった感じ。

ちなみに、ラテンのレコードを買うときは、ラテン語が読めないので英語のタイトルを見つけては買ってましたね。英語のタイトルの曲の場合インストか、歌が入っていても英語だったりするので。あとジャズやファンクなことも多いんですよ。レブロン・ブラザーズとかオーケストラ・ハーロウとか、英語のタイトルのものを必死に探した記憶があります」

――オーケストラ・ハーロウはサイケデリックなものもありますよね。

「もともとそんなラテンのファンでもなかったけど、買い集めていくなかで他の曲も聴くじゃないですか。そうやって、〈あ、これいいな〉〈サルサっていいな〉と学習していきました。これ(『Recorded Live At Sing Sing』)の“Azcar”なんかは、二拍目と四拍目でスネア打ってファンキーなんですけど、グルーヴはままサルサなので、ソウルやファンク好きな人をサルサ・ワールドに引っ張り込むブリッジとしては有効ですね」

――海外でいろんなDJと共演されている中で、沖野さんのようにサルサをミックスしていく人っていますか?

「ドイツにライナー・トゥルービー(Rainer Truby)ってDJがいるんですけど、彼は打ち込みのジャズから旧譜のジャズも混ぜて、そこからサルサにもいけるんです。それとパトリック・フォージっていうイギリスのDJが、もともとジャイルス・ピーターソンと仲良くて、最近また一緒にやってますけど、彼もラテンの知識がハンパなくて。いい感じでジャズからサルサにグラデーションを作れる人ですね。ジャズ・ミュージシャンがやってるラテンや、ラテン・ミュージシャンがやってるジャズを混ぜつつ、どサルサにいくみたいな。どちらも若手じゃなくベテランですが。

あと何年か前に、ディスコやソウルの名曲をサルサっぽくカヴァーするムーヴメントがあって。チャカ・カーンの“Ain't Nobody”とか、アース・ウィンド&ファイヤーの“Fantasy”のサルサ・ヴァージョンがクラブでちょっとヒットしたんですよ。そういうのをブリッジにすると、掴みやすいのはありますね」

 

プレイヤー、アーティストとしてのパルミエリの異端さ

「僕はパルミエリの作る楽曲も好きですけど、ソロというかバッキングかな、コードがすごく独特のものがありますよね。切れ味のいいフレーズがあって」

――エッジがありますよね。70年代のサルサが一番熱かった時代は、逆にちょっと異色だった印象でした。ひとりハミ出てるというか。でもそれがずっと彼の個性で。

「僕個人としては、サルサでもハッピーであったかくて楽しいのって、苦手なんです。パルミエリくらいにちょっと野蛮で、アヴァンギャルドだと聴ける。単にハッピーじゃなくてダークなところにもいくし、予定調和でない。〈え、ソロそんなところにいくの?〉とか〈そんなふうにコード進行崩していくの?〉とか。つねにサプライズや緊張感があるのは特徴かな。だから、まさに個性的だと思います。それは、サルサのアーティストとしてだけじゃなく、ピアニストとしても。あんなふうにして弾く人はあまりいないですよね」

〈Tiny Desk Concert〉での2016年のパフォーマンス映像
 

――ハミ出方は、ちょっとハンコック的な感じがありますよね。全然ジャンルは違いますけど。

「予定調和じゃなく即興的で、その人の期待を裏切るという意味では、僕にとってジャズ・ミュージシャン的ではありますね。音楽って、決められたコード進行で延々反復する気持ち良さもあるじゃないですか。でもパルミエリは同じところにはいかないんです。どんどん崩していくし、どんどん脱線していくし。でもその危なっかしさが魅力。僕はジャズのDJとしてジャズが好きだから、そういうパルミエリの即興的なところも好きなんだと思います」

――ラテンは様式美なところがありますからね。

「はい。だからテンポやフレーズはすごく大事じゃないですか。破壊と言うと言いすぎですけど、壊していくチャレンジはリスペクトしていますね」

 

来日公演への期待……東京にサルサ・ブーム到来?

――それで、昨年リリースされた最新アルバム『Full Circle』『Mi Luz Mayor』ですが、これは超サルサで。その少し前まではもっとラテン・ジャズなピアノを弾いていたのに。

「驚きましたよね、あんなにサルサでダンサブルなアルバムで。80歳でこれか、現役やなあって思いましたよ。

やっぱりジャズの人も年をとってくると、特に管楽器とかは吹けなくなってくるし、ライヴに出ても若手のメンバーに任せて座ってたりすることもあるんですけど。でも新作を聴いて、いまのパルミエリには期待できそうだと思いましたね。いま彼がやりたいことはこれなんだろうなというモチベーションの高さが伝わってくるし」

EDDIE PALMIERI Full Circle Uprising Music & Entertianment(2018)

EDDIE PALMIERI Mi Luz Mayor Ropeadope(2018)

――パリミエリのライヴを観たことは?

「今回が初めてなんです。レジェンドは、観られるときに観ておきたい気もしていて」

――サルサのミュージシャンでこんなにずっと現役感ある人って、まずいないですよね。

「健在なのが衝撃で。レコーディングとライヴとではまた違いますでしょうし、本人を乗せるか乗せないかはオーディエンス次第というところだとも思いますけど、いったいどうなるのか非常に楽しみですね。

そういえば、海外でDJしていて思うのが、どこの国でもサルサでカップルが踊り出すんですよ。例えばパーティーの終盤で、ルイ・ヴェガとかの流れでサルサをかけると、カップルでワーと盛り上がるんですけど、その現象が日本のクラブでもあるといいなあって、密かに思っていますね。社交ダンスやサルサ・ダンスとか、日本にもあらかじめペアで踊るダンスの愛好家はいますけど、クラブで突発的にかけて、そこにいたカップルが自然に踊り出す感じ(笑)。

一度、バルセロナの古い劇場でDJしたことがあったんですけど、そこは24時以降が普通のナイト・クラブなんですけど、24時まではサルサ・クラブとして生バンドを入れていて。すごい数のお年寄りのカップルが何百人とサルサで踊ってるんですよ。このビジネス・モデルいいなって思いました(笑)。また、みんなちゃんとオシャレしてきているのが良かったですね」

パルミエリ、サルサ・オーケストラでのライヴ映像
 

――へえー。おもしろいですね。東京は基本サルサがなくて、いちばん聴くのは、〈カルディ〉(笑)。コーヒーとの関連なのか、あのお店は20年くらい前からずっと店内BGMがサルサです。

「たしかに、いつも鳴ってますよね(笑)。でも、BANDERASとか、東京のサルサの萌芽みたいなものはいまあると思っているので、東京でもサルサが流行ってほしいです。先日も福井の敦賀でBANDERASのライヴを観たんですけど、高校生からお年寄りまでサルサでガンガン踊ってましたよ。敦賀って土地も凄いなと思いましたけど、バンドのパワーだと思いますね。実は今回のパルミエリの来日の関連公演として、ブルーノートさんにBANDERASを紹介していたんですけど、スケジュール上叶わなかったみたいで。いつかパルミエリのオープニング・アクトを、日本のサルサのバンドとして彼らがやったら美しいかなと。

そういう、自分の中でのサルサ・モードと、現場でのサルサの普及をもう少し近づけたいと思っていて。こうしてパルミエリが来日するタイミングで彼の話をして、新作と旧譜も聴き直して。今回の来日をきっかけにサルサが盛り上がってほしいし、僕も現場でももっとサルサをかけたい気分になりましたね」

 


Information
エディ・パルミエリ

日時:4月9日(火)、10日(水)、11日(木)、12日(金)
会場:ブルーノート東京
開場/開演:
・1stショウ:17:30/18:30
・2ndショウ:20:20/21:00
料金:自由席/8,800円
★席の予約はこちら

出演メンバー:
エディ・パルミエリ(ピアノ)
エルマン・オリベーラ(ヴォーカル)
ネルソン・ゴンザレス(トレス、ヴォーカル)
ルイス・フーシェ(サックス)
ジョナサン・パウエル(トランペット)
ジミー・ボッシュ(トロンボーン)
ジョー・フィードラー(トロンボーン)
ルベン・ロドリゲス(ベース)
ヴィンセント “リトル・ジョニー” リベロ(コンガ)
カミロ・モリーナ(ティンバレス)
エリック・ピサ(ボンゴ)
★公演の詳細はこちら

エディ・パルミエリからのメッセージ

 


PROFILE

沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE/KYOTO JAZZ SEXTET)
音楽プロデューサー/選曲家/作曲家/執筆家/ラジオDJ。KYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした『ECLIPSE』は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を日本人として初めて射止めた。著書に、「DJ 選曲術」や「クラブ・ジャズ入門」、自伝「職業、DJ、25年」等がある。2013年11月にはバーニーズ ニューヨーク新宿店で初のイラストレーション展を開催。2017年6月、ジャズ・プロジェクト、Kyoto Jazz Sextetのセカンド・アルバム『UNITY』をブルーノートより発表。同年フジ・ロック・フェスティバル~Field Of Hevenステージにも出演を果たす。2018年10月にスウェーデンのレーベルLocal Talkより『RISING (RON TRENT Remix)/KYOTO JAZZ SEXTET』、11月に『MISSION (JAXX MADICINE REMIX)/KYOTO JAZZ SEXTET』を、更には11月3日には、HMV recordより『You've Got To Have Freedom/Mission (Unreleased Version)/KYOTO JAZZ SEXTET』をリリース。現在、InterFM「JAZZ ain't Jazz」にて番組ナビゲーターを担当中(毎週日曜日16時)。有線放送内I-12チャンネルにて"沖野修也 presents Music in The Room"を監修。GQ Japanオフィシャル・ブロガー。
http://www.kyotojazzmassive.com
http://www.extra-freedom.co.jp

Event Information

Tokyo Jazz Meeting
-平成最後の黄金の三人

2019年4月28日(日・祝前日)
会場:東京・渋谷 THE ROOM
時間:19:00~23:00
DJ:沖野修也、松浦俊夫、須永辰緒
http://www.theroom.jp

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