ヤー・ヤー・ヤーズのカレン・Oとデンジャー・マウスによる噂のデュオが放ったお披露目盤。アナログ・シンセやウィスパー歌唱がもたらすラウンジ・ミュージック風の弛緩したムードと、ピンク・フロイドなどのプログレ古典に通じる宇宙感覚を違和感なく同居させ、9分超えのオープナーから聴き手を自分たちの世界へグイグイ引き込みます。その後もガジェット感満載のサイケ・ファンク“Turn The Light”、イエイエに2000年代的なガレージ・ロックをクラッシュさせた“Woman”ほか、クセの強い楽曲のオンパレード。どこか浮世離れしていて、確信犯的にショウアップしたような感じは、映画「かいじゅうたちのいるところ」のカレンによるサントラ、もしくはナールズ・バークレーの作品を思い出させます。