グライム出身MCによるメインストリーム進出の先駆けとしてブレイクするも、UKラップがポップの中枢で盛り上がる状況と入れ違いにメジャーを離れたデヴリン。これは独立後の2作目で、鋭利で皮肉めいた“Grime Scene Killer”などを聴けば〈のけ者〉というアルバム表題に内包された思いは言わずもがな。付き合いの長いルイ・ホワイトにほぼ全編を委ねてダークなグライムを連発しまくる、媚びないハードコアな作りが実に痛快。