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【連載:原田珠々華の歌いながら行こうよ】[第10回]どこにも行けない僕たちは

【連載:原田珠々華の歌いながら行こうよ】[第10回]どこにも行けない僕たちは

 学年がまたひとつ変わった。高校2年生。いろんなことが目まぐるしく変わっていく。例えばたった3日。SNSを見なかっただけでいろんなことが変わっている。人のことを信じすぎてしまう彼女は「もう誰のことも信じられない」と口にするようになった。友達がたくさんいるあの子は「本当の友達なんていない」と寂しそうに呟いた。みんな満たされない感情を持ちながら誰かを満たしたいと考える。

 学校の先生は「一日一日成長していく、明日は今日より大人になっている」なんて言うけれど、この今になったって大人はとても遠く感じる。いくつになっても大人になんてなれない。ただただ気づいたらいつの間にか子どもを通り過ぎているんだろう。どうしようもない不安に襲われ、いろんなことを考えてみるも結局答えなんて見つからない。子どもでもない、大人でもない、そんな今にいる以上自分は何物でもない。

Hakubi 光芒 NEW KIDS ON THE RECORDS(2019)

 私が今回ご紹介する曲は、Hakubiさんの“どこにも行けない僕たちは”です。今回、4月24日にリリースされた私のファースト・ミニ・アルバム『はじめての青』を作る際には、全体として〈青春〉というものをいちばん意識していました。制作するにあたり、音楽や何気ない風景などの青春のかけらを集めていく途中でこの曲と出会いました。まずいちばんは声に惹かれました。そしてこの思春期の今、もどかしさをストレートに歌詞にできていることが本当に素敵だと思いました。

 私は、今をストレートに表現することが好きで毎回意識していますが、なかなか言葉の壁を破って直接はっきりと伝えることが現実世界でも曲の中でも難しく感じています。まさしく、今もこんなふうにどこか遠回しに伝えてしまう。でもこの曲は伝えたいことがすごくはっきりしていて、かつ青々しすぎていない爽やかさのバランスがいいなと思いました。これもまた、いつの間にか忘れてしまったあの時の感情を揺さぶられる曲だと思います。

 


原田珠々華(はらだすずか)
2002年生まれ、神奈川出身の16歳。待望のファースト・ミニ・アルバム『はじめての青』(TOWER RECORDS)がついにリリース!ってことで、4月後半から5月初旬にかけて各所でリリース・イヴェントを展開。さらに6月29日には横浜赤レンガ倉庫イベント広場で開催される〈CURRY&MUSIC JAPAN 2019〉に出演します! 詳細は〈haradasuzuka.com〉にて!
作詞/作曲/ギター/アイドル/サメ/文学少女/弾き語り動画  #すずがたり

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