9枚目のソロ・アルバム。彼のルーツのひとつであるノーザン・ソウルに、オレンジ・ジュース時代から綿々と連なるこの人らしいポップ解釈を加えたような作風は、ここ数作の集大成と言うこともできそう。そのこなれ方というか、自分のものにしたうえで、内側から静かに湧き上った感情を表現しているところが素晴らしく、メロディーもアレンジもニュアンスに富んでいて胸にグサグサと刺さってくる。