サンフランシスコのオムで名を上げてから20年以上も活動を継続するも、昨年には引退を発表していたLAのデュオ。果たして届いたラスト作は表題通りに親愛なるファンへ捧げた温かい感触の一枚となった。往年の西海岸アンダーグラウンド勢のなかでも終始マイペースだった彼らに相応しく、懐かしくも新鮮なコンビネーションが作品にソウルフルな芯を通す。シメの“The Sound Of A Memory”は物悲しくも軽やか。