So Sorry,Hobo梶原笙の「聴きました」「読みました」「書きました」「そうですか」

第5回「おおきな里芋で遊ぼう」

 

5月1日

連載を一回ぶんスキップさせてもらった。
理由は簡単で、本当になにも書くことがなかったからだ。僕は気分次第でまったく音楽を聴かなくなることもめずらしくないので、その気分がイベントのない期間と重なるとどうしてもそうなってしまう。それでもなんとかしてひねりだせ、という意見もあるだろうけどそこまでの気力はない。無職にも五月病はやってくる。

でもまあ一応4月下旬にリリースされたお気にいりのアルバムだけ振りかえっておくか。

まずは愛するキングギザードの新譜。

発売まえに想像していたよりもだいぶポップというか、おとなしいアルバムだった。
リリース直前にMVを公開したのになぜか収録されていない“PLANET B”の方向でもう一枚つくるんだろうか。めちゃくちゃな制作ペースのバンドなので来月ぐらいにポンとリリースされてもそんなに驚かない(すこしは驚く)。

 

サンO)))の新譜がいいとあまり音楽の趣味のあわない友人から聞き、半信半疑で聴いてみたらよかった。
なにも聴く気がしないけど無音だと気が塞ぐというときにはこういうのが聴きたくなる。

あとフォンテインズD.C.のデビューアルバムもよかった。
こういうストレートなんだけど微妙にテンションが低いというか、わざとらしくないバンドが好きだ。

それとマウンテン・ゴーツの新譜は内容のまえにジャケットがよすぎて好きになってしまった。
これはちょっとアナログでほしい。

だいたいこんなところか。

この日はスタジオで5日に控えていたライブの練習をした。ゴールデンウィークとかそういうのはこのバンドにはあまり関係ない(四人のメンバーのうち二人が非正規雇用、一人が無職だからだ。まあ無職は僕なのだが)。
ずっとつくっていた新曲をセットリストに加えるかどうかを検討した結果、今回は見送ることにきめた。もうすこし練習してから披露したいね、となった。

帰りの電車で中学生ぶりにドラゴンフォースを聴いてめちゃくちゃ笑った。こんなに面白かったっけか。

あとインギーのこのカバーは本当に意味がわからなくて困惑するのでみんなにも聴いてもらいたい。

インギー、歌だけなぜかヘタウマ系なのがかなり好感を持てるな。
メタルはたまに聴くと元気がでていい。しょっちゅうは聴きたくないけれど。

 

5月5日

下北沢ガレージでライブだった。
バスクのスポーツとAD再騰二三夫さんの共同企画に呼んでもらった。ありがとうございます。僕たちは本当に企画やイベントに呼んでもらえないバンドなのでとてもうれしい。呼んでもらえない理由についてはメンバー全員で考えに考えた結果「気持ち悪いから」ではないだろうかということになっている。たぶん正解。

AD再騰二三夫さんは本名が保坂さんといって、普段はガレージで働いている。なので昼すぎにガレージに到着したときに「おはよう」と迎えてくれた目のまえの男性が「ADさん」と「保坂さん」のどちらなんだろうと疑問に思ったのだけど、それよりなにより着ていたTシャツが「らき☆すた」のシャツだったのでそんな些細なことは吹き飛んでしまった。「らき☆すた」ってもう干支一周ぶんまえのアニメだぞ。
リハのあとコンビニを探して適当に歩いていたら、新代田のほうまでいってしまった。しかたがないので新代田のコンビニで用を済ませた。
そのあと作業のために喫茶店を探し、はいったお店がとてもこだわりのある感じだったので緊張した。普段あまり喫茶店にいかない(友だちと時間をつぶすときぐらいだ)ので余計に肩が凝った。コーヒーはとてもおいしかった。

開演のすこしまえにもどってくると保坂(AD)さんが着替えていて、「らき☆すた」のシャツでライブはやらないんだな、と思っていたら色ちがいの「らき☆すた」のシャツに着替えただけだったので笑った。どういうことなんだ。
僕らのライブはとてもいい感じにできた。やっぱりガレージは音がよくてやりやすい。
共演のかたたちもみんなよくてうれしかった。特にバスクのスポーツはめちゃくちゃうまいし笑えるしでいい。

終演後にバスクのメンバーがマジック・ザ・ギャザリングをやっているということがわかってすこし盛りあがるなどした。総じて楽しい一日だった。ライブが毎回こうだといいんだけど。

 

5月9日

バンドの練習だった。
つぎにどういう曲をつくろうかという話になって、いろいろとアイデアをだしたり引っこめたりした。
五年前につくった「放浪期の終わり」というデモのことを思いだし、もっとめちゃくちゃなことをやったほうが楽しいんじゃないの、みたいなことを話した。
「放浪期の終わり」は5曲いりで40分ぐらいあって、10分超の曲が2曲収録されている。当時メンバーではなかった岩井はこれを聴いて「売れるな」と思ったらしい。つくった僕たちもそういった類の手ごたえを感じていた。でもまったく売れなかった。やっぱり感覚がずれているのかもしれない。
まあいいんだけど。

ヴァンパイア・ウィークエンドの新譜がリリースされた。
ちょっと曲数がおおくて長いな、と思ったけど、そもそもアルバム単位で長さについてどうこう述べるような時代ではないんだろうな。
収録曲は文句なくいい。前作とくらべるとかなり明るい印象。

ビッグ・シーフの新譜もすごくよかった。
フォークなんだけどリズムにたくさんの遊びがあって、シンプルさと退屈さがうまく引き剥がされていると思った。

あとザーウィーという名前のとおりウィーザーのファンがウィーザーそっくりの曲をやっているソロユニットがよかった。
投稿者コメントで「ウィーザーがいいアルバムつくってくれないから自分でやった」みたいなことをいってて笑った。

僕たちも早くアルバムをつくりたい。ちょっと曲が足りてないのでまだ先の話だ。
そもそもレーベルを探さないといけないし、見つからないなら自分たちですべてをやらないといけない。資金の準備、スケジュール管理、流通のあれこれ……。
手伝ってくれる人が見つかるのが一番いいんだけどなんとかならないだろうか。ならないか。わりといいバンドだと思うんだけどな。なんらかの接触、お待ちしてま~す。

ではまた。

【プロフィール】
梶原笙

梶原笙 (かじわらしょう)

ロックバンド、So Sorry,Hobo(ソーソーリーホーボー)のギター・ヴォーカル。​バンドは「内在するファンタジーの再現」を目標にマイペースに活動中。話と文章と髪が長い。オタク。

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