ブエノスアイレスで結成されたこのバンダロス・チーノスの最新作がめちゃめちゃハイ・クオリティなシティポップで衝撃! 前作まではテーム・インパラ風なシンセ・ポップだったが、これがすでにアーバンで素晴らしく本作のいい下地にもなっている。楽曲の軽やかさや練り込まれながらも滑らかに聴かせる美メロなんかは邦アーバンの影響が大きいのではと思ったりもするが、英米バンドものAOR系やメランコリックなアコースティック等々なかなかに多彩で、もともと好きだったのだろうなと想わせる拘りが全曲から溢れている。それに加えスピネッタ的煌めきのあるアンニュイさといったアルゼンチンらしさも端々で現れるのもよい。