近年若手指揮者の台頭が著しい。中でもアンドレア・バッティストーニは最注目株と言っても過言ではないだろう。初登場で披露した『ローマ3部作』は煩型犇めくクラシックファンを黙らせるほどの快演を見せつけ、そして、若手としては異例とも言える速さで第2弾が発売される運びとなった。その内容は前作とは違った意味で若き才能の深さを表現した演奏だ。勢いのある音の運びながら、細部にまで気を配ることで、様々な自己の表現を織り込む緻密さは、この指揮者が只者でない事を如実に示している。他にも得意演目があるともいう事で、早くも次の音源を期待してしまうのは、私だけではないだろう。

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