長年の闘病生活の中で制作されたという札幌在住クリエイターの初作は、アブストラクト色の強いビートにpianaの歌声が浮遊する“光の歌”、ドープな打ち込みが幻想へと誘う“Gemini”など、ブレイクビーツを軸とした孤高の音が展開される。特に繊細なピアノの旋律とノイズが交錯する表題曲は、光と影を行き交い、孤独から希望へと向かう心情を描いたようなハイライト。このハッとするほど美しい瞬間に心が震える。