大野雄二&Lupintic Sixのフロント・マンとして活躍する、知性派サックス奏者、鈴木央紹のT5Jazz Recordsからの最新アルバム。同じくLupintic Sixのメンバーであるオルガンの宮川純、そして盟友であるドラムスの原大力が参加したオルガン・トリオ編成でのスタンダード集。1曲目の《ホエア・オア・ホエン》での神秘的なオルガンの響きが一瞬ECM的な、どんより感を提起するも、2曲目《ウィッチクラフト》で明朗な鈴木央紹のテナーのトーンが陽光をもたらす。バラード、変拍子等々、多彩なアレンジの中にスタンダード曲の新たな魅力は発見する1枚だ。