GoatやBonanzasなどのバンド活動の他、カセット・レーベル主宰、オーケストラ・プロジェクトやステファン・シュナイダーとのユニットHinoschと多岐に亘る尖鋭勢で新世代の実験精神を一手に引き受けているかのような日野浩志郎のソロプロジェクト、YPYによる二作目。無機質なテクノから始まり、デジタルクンビアを髣髴とさせる奇妙なトラックからジャーマンなエレクトロ、そしてディープなアンビエント、更にはフィールド録音を取り入れたシャックルトン的サウンドまで。音数は絞って内省的な印象、溢れて止まない彼のストイックなミニマリズムの源泉を覗きこんでいるようだ。