マルティニーク島のミシェル・サルダビーと共に、グアドループ出身のアラン・ジャン・マリーはラテンなジャズを聴きたいジャズファンにとっては忘れられないピアニストだ。ジャズで奏でる「ビギンジャズ」を拡めた功労者でもある。そんなマリーがどんずばのトロピカルなジャズを演奏。難しいソロを追求する演奏ではない、あくまでもトロピカルな乗りのジャズピアノがパーカッションとベースと対話して響く。夕やみ迫る浜辺でも、昇る朝日を眺める広間でも心地良く響く一枚だ。しかもうるさ方を魅了するカラティーニが参加! マリーの人脈を感じさせる。IDA盤でのペデルセンとの演奏が懐かしい⑤も注目。