前作『Heartbreak On A Full Moon』同様の2枚組となった新作は、MJなMVも鮮烈なダンス・チューン“Back To Love”をはじめ、和解したドレイクとの“No Guidance”、シャニース“I Love Your Smile”ネタの“Undecided”など、全33曲もあるのに粒揃いと言ってしまえるアイデア豊かな大作だ。なかでもリル・ジョンとのクランクをはじめ、マグノリア・ショーティ“Monkey On Tha Dick”使いの鬼ブーティーな“Wobble Up”、“Drag Rap”ネタでジュヴィナイルと絡む“Emerald”、クリプス使いでグラインドする“Sorry Enough”など、近年のスロウバック路線の延長でバウンスを再解釈したノリが目立つのはしなやかなギアチェンジを予感させる。その流れも踏まえた終盤に“Early 2K”が控えているのも素晴らしい。