元関取という経歴をもつ歌武蔵師匠のビッグな落語集の第3弾が登場です。今回は〈大〉落語集の名にふさわしい充実のネタ二席を収録。まず、立川志の輔師に教わったという「壺算」。兄貴に弟分、瀬戸物屋の親父という三者のキャラクターの演じ分けの上手さが聴きどころ。なかでも瀬戸物屋の親父の困り果て具合がイイ感じです。そして、多くの噺家が手掛ける名作落語の「死神」。こちらは、春風亭小朝師に教わったというもの。時代設定が現代になっており、歌武蔵師匠ならではのギャグがポンポン放り込まれた爆笑編。時折、張り手も交えた熱演はぜひとも、なまの高座で聴いてみたい一席です。