COLUMN

小山田圭吾の選盤に密着! Corneliusのポップアップ・ストアがタワレコ渋谷店にできるまで

Cornelius「Mellow Waves Visuals」『The First Question Award』『Point』

小山田圭吾の選盤に密着! Corneliusのポップアップ・ストアがタワレコ渋谷店にできるまで

Corneliusのデビュー30周年と、映像作品「Mellow Waves Visuals」、リマスター作品『The First Question Award』『Point』の3作同時リリースを記念して、タワーレコード渋谷店3Fにポップアップ・ストア〈CORNELIUS SHOP SHIBUYA × TOWER RECORDS SHIBUYA〉がオープンした。

3作品のジャケットの〈色〉をテーマに、小山田圭吾本人が古今東西のCDタイトルのなかから40タイトル×3を選んで陳列(もちろんCDは実際に購入することも可能)。ショップではこのほか、タワーレコードとコラボしたポスターやTシャツの販売、Corneliusの熱心なファンが所有しているレア・グッズの展示も行われる。

今回Mikikiでは、小山田がタワレコ渋谷店に来店し、実際に40タイトル×3を選盤するということで、その模様に密着取材させていただいた。

Cornelius Mellow Waves Visuals ワーナー(2019)

Cornelius The First Question Award ワーナー(2019)

Cornelius Point ワーナー(2019)

午後1時すぎにタワレコ渋谷店のポップアップ・ストア予定地へ到着した小山田は、挨拶もそこそこに、あらかじめスタッフが選んで並べていた候補作品を早速チェック。「これ好きなんだけど色が違うな~」「オビとかシールとかのせいでイメージが変わっちゃうのもあるね」と、候補をどんどん棚から外していく。候補として残ったのは2割弱。さらに、すでに小山田が用意するようスタッフに頼んでいた何枚かの盤については「廃盤でした……」との回答が。なかなか前途多難そうである。

小山田は早速、渋谷店の6Fへと繰り出し、U2の特設コーナーや新譜チェックからスタート。続いて併設する〈PIED PIPER HOUSE in TOWER RECORDS SHIBUYA〉にも立ち寄り、楽しそうな顔でCDを見繕っていく。そのまま、6Fではいちばん広い面積を占める〈ROCK / POP〉コーナーへと向かい、AからZまでざっと棚を一周すると、すでにカゴのなかはCDの山。「こんな楽しい仕事はないね」と上機嫌だ。

続いて同じフロアーの〈SOUL〉〈R&B〉〈DANCE〉コーナーをチェックしていくと、「これは色味がちょっと惜しい」「こっちは色味は合ってるのに全然知らない」とだんだん選別眼が厳しめに。小山田さん、条件をゆるめにしないとキリがないですからね! 続く〈HR / HM〉棚では「ブラック・サバスに(『The First Question Award』と)似た色合いのアルバムがあったんだよ」と言いながら、お目当てのアルバム『Paranoid』を発見。「やっぱりメタルは黒×赤のジャケが多いね」と、似たような色味のジャケを次々と確保していく。


〈CLUB〉の棚に来ると「クラブ系は意外と青いジャケが多いね」と、『Point』に似た色合いのCDを探していく。しかしここでも「青の色味が違うな~」「青と白の割合が、もう少し白が多くないとね」と厳しめチョイス。それでも大量のCDを抱え、6Fを一通り見終えたところでショップ予定地へ戻りながら、簡単なインタヴューを行ってみた。

――小山田さん、とりあえず第一弾を選盤してみてご感想はいかがですか?

「やっぱりCDがたくさんあるよね(笑)。ここって日本一?」

――そうですね、在庫数は日本最大のおよそ80万枚です。

「日本一ってことは、つまり世界一ってことだよね」

――そういうことになりますね。最近はCDショップには行かれますか?

「昔はここも毎週上から下まで全フロアーをチェックしてたんだけど、最近めっきり行かなくなっちゃって。レコード・ショップには行くんだけど。でも、来たら来たでやっぱり楽しいね(笑)」

3Fに戻ると、展示予定のグッズを持参してくださったCorneliusフリークのばるぼら氏、siloppi氏が到着していた。展示品のなかには「これは見たことない」と小山田本人も驚くレア物もあり、「こうやって誰かが持っててくれるっていうのは感動だね」と嬉しそう。

そして、6Fで選んだ大量のCDを棚に並べていくが、「これはOK、これも許す。でもこれは違うかな~」「色はいいんだけど、内容がちょっと(笑)」と、ここでもこだわりが炸裂。「Mellow Waves Visuals」のような白×黒のジャケはかなり集まったものの、『Point』の青×白はそこそこ、『The First Question Award』に似た赤×黒ジャケは圧倒的に不足ぎみ。「今度は赤×黒を中心に探そう」と気合を入れる。

今度はクラシックなどを扱う7Fを目指すと、偶然開かれていたピアニスト・高橋悠治氏のインストア・コンサートに遭遇。見入りながらも、〈AMBIENT / ELECTRONICA / AVANT-GARDE〉のコーナーを探索していく。

〈WORLD〉棚では、フレンチ・ポップやブラジル音楽を念入りにチェック。何枚かいいのを見付けながらも、「色はピッタリなんだけど、これ誰だろう……」ということも。ジャケの色味とアーティスト、そして収録内容の全部が合致しないといけないのだから、ピッタリなものを探すのは本当に難しそうだ。

続けて〈BLUES / COUNTRY〉〈JAZZ〉〈FUSION〉と軽くチェックしていき、再度6Fに下りてフロアーをぐるり。「楽しいんだけど、疲れるね(笑)」。

一旦3Fへ帰って、本日3度目の6Fへ。ここまで3時間、立ちっぱなし歩きっぱなし(時には膝立ちで陳列棚に向き合いながら)の小山田圭吾。「これならよし!」と言う頃には、数えきれない量のCDがポップアップ・ストア予定地に集まっていた。

ここからさらに1時間、ああでもないこうでもないと大量のCDを棚に並べては抜き差しを繰り返し、色味だけでなく順番や配置にもこだわる凝りっぷり。さらに、売れてしまった時に歯抜けにならないよう予備も10枚×3ほどチョイスし、長かった約150タイトルの選盤作業は午後4時にようやく完成する。

感想を尋ねると……「いやー、思ったより大変だったね(笑)」と一言。しかし、その労力に見合ったステキな展示が完成しました。小山田さん、お疲れ様でした!

「Mellow Waves Visuals」の黒×白棚には、ご存知デヴィッド・ボウイの『Heroes』U2のコーナーで見付けた『War』から、「これ『Point』っぽいよね」と言っていたハイサム・マーブルリ『Catching Moments In Time』まで、モノクロのジャケットが勢揃い。同様に『Point』の青×白棚にはマック・デマルコの新作『Here Comes The Cowboy』や、笑顔でチョイスしたカジヒデキの『The Blue Boy』、『The First Question Award』の赤×黒棚にはクラフトワークの『The Man-Machine』『映画ゴジラ(1954) ライヴ・シネマ形式全曲集』など、ジャンルレスな合計120タイトル(+α)が並んだ。

小山田圭吾のこだわりが詰まりに詰まったポップアップショップは、8月26日(月)までタワーレコード渋谷店3Fにて開催中! ぜひ足を運んで、そのこだわりっぷりを楽しんでほしい。

 


INFORMATION
CORNELIUS SHOP SHIBUYA×TOWER RECORDS SHIBUYA
7月30日(火)~8月26日(月)タワーレコード渋谷店 3F特設コーナー
http://towershibuya.jp/news/2019/07/26/136454

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