前作から3年半のうちに現モータウンの看板的存在となったR&Bクルーナーが自身の誕生日をタイトルに冠して放つ新作。今回はアンダーソン・パークを迎えた“Feel The Vibe”やニーヨに通じるエレクトロニックなポップ・ダンサー“Champagne”というデンジャ制作のスピード感溢れる楽曲で始まるが、エリック・ベリンジャー、リック・ロス、オフセット、アフロジャックといったゲストのカラーに染まりつつ自身の多面性を伝えるスタイルは前作を踏襲している。もっとも、エラ・メイ“Close”のカヴァーも含む内容はまぎれもなく現行R&Bの王道を行くもの。アンドレ・ハリスとジャイラス・モジーが手掛けた“Time Today”のような裏声を交えて歌い込むスロウはBJの真骨頂だろう。自信に満ちた一枚だ。