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【tofubeatsの棚の端まで】第78回 38度――パソコン音楽クラブ、CFCF、スペシャル・リクエストの暑さ和らげる3枚

たくさんの人がいて、たくさんの物がある……見慣れてた景色も新しく見える連載フロム神戸!

 暑すぎてちょっと外出するのも大変なこの頃、車に乗ってて車外気温38度なんて表示にも驚かなくなってきている気がします。これまでは体温にしか使わなかった温度をこんなに言うことになるとは、恐ろしい時代です。今回はそんな夏の殺人的な暑さ(この原稿が出るころには収まっていてほしい……)を幾分か和らげてくれるかもしれない作品をご紹介。

 

パソコン音楽クラブ Night Flow パソコン音楽クラブ(2019)

前作『DREAM WALK』から着実に内外からのプロップスを得るプロデューサー・ユニットのインディー2作目。けっこう前の時点でプロトタイプを聴かせてもらっていたので、90%のところから最後の仕上げをとても丁寧にやっていた印象です。コンセプトとクォリティーをしっかり守り抜き、このテンションでリリースを続けられることは本当にすごいです。前回よりさらに淡くなったように感じる世界観は夏の終わりにピッタリなはず。ラストを飾る長谷川白紙を迎えた“Hikari”は出色の出来ですが、全体のバランス感覚にこそ彼らの凄みがあると思います。

 

CFCF Liquid Colours BGM Solutions/PLANCHA(2019)

音像なんかにはパソコンとの同時代性も感じるCFCF。エレクトロニックな音楽でありながらアグレッシブすぎない出音はリスニングにも適していていいですよね。これまで彼のハウスっぽいリリースとしか接点がなかったので(SOBOからリリースのタイトルなど)驚きですが、実はどっちかと言うとニューエイジっぽいリリースのほうがむしろこれまでメインとしてた模様。ニューエイジっぽい雰囲気とジャングルを掛け合わせたような音楽には不思議な心地良さがあります。

 

近年も精力的にリリースを続けるポール・ウールフォード師匠。DJではもちろんお世話になっているこちらも最高な『Vortex』とほぼ同時期のリリースですが、引越しの際に見つかったという未発表曲などをまとめたのがこちらのアルバム。少々ハードな『Vortex』を聴いた直後に聴くとなんだかとっても優しいアルバムに感じます。

 


tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸在住のトラックメイカー。自身の作品リリースのほか、iri、土岐麻子、中島愛、鈴木京香、向井太一、ものんくる、大比良瑞希、TENDRE、平井堅らの楽曲を手掛け、自身名義の“Keep on Lovin' You”も好評配信中です。この8月には〈tofubeats with うんコーラス隊〉名義で提供した〈うんこミュージアムTOKYO〉の公式テーマ曲“生きる・愛する・うんこする”も話題になりましたね。その他の最新情報は〈tofubeats.com〉にて!

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