ヒップホップ・ソウルをスタイリッシュに蘇らせたデビュー作から7年ぶりに2作目が到着。今作からレーベルを移して制作陣も新たになってはいるが、前作で確立したクワイエット・ストーム寄りの麗しいR&Bモードを踏襲した佳曲が並ぶアルバムだ。彼女らしい艶やかなハスキー・ヴォイスも健在で、アンビエント風味も漂う“Kinda Love”での妖艶にして情熱的な歌い口から、ワーレイを迎えた“Pour Me”でのメリハリの聴いた姐御肌なパワフルさ、穏やかなミッド“Wishing Well”での柔らかで優しい包容力まで、さまざまなエモーションの込め方を堪能できる、歌が主役の作品と言えるだろう。愛らしさを残しつつ、クラシカルなソウル・シンガー然とした貫禄も身に付けた姿に隙はナシ。