1983年にリリースされた名曲“一本の音楽”で初めて村田さんの歌声を聴いてから、〈達郎コーラスにもっとも声質の合う〉あるいは〈CCRのような渋いオールド・ロックも歌える〉シンガーという、ヴァーサタイルで多彩なイメージを持っていた。本作は1993年~1995年のビクター時代の音源の楽曲を集めたベスト・ワークスで、ポップでいて、サマー・ソング・フレイバーを持った楽曲が揃う中、全体的には村田流の極上シティポップといった内容。“君の自由”他、山下達郎が参加した楽曲も収録し、自身のみのコーラス・ワークもバッチリの楽曲も多く、あらためてその〈声の魅力〉に心酔する。