シリーズの最新盤が発売される毎にピアノファンを虜にしているHyperionレーベルの〈ロマンティック・ピアノ・コンチェルト・シリーズ〉。第79弾は1曲目からその壮大な楽曲の世界にはまってしまう。ハンス・プフィッツナー“ピアノ協奏曲変ホ長調”。情熱的な1楽章から始まり、軽やかな鍵盤テクニックと共に力強いフィナーレを迎える。ヴァルター・ブラウンフェルス“昼と夜”の小品も聴きどころ抜群。先がつかめないメロディに終始聴き入ってしまう。2人の楽曲を深みのある音楽にしているのは、ピアニスト・マルクス・ベッカーの存在なくしては語れない。次回はついに第80弾。乞うご期待。