BABYMETAL、約3年半ぶりのニューアルバムは驚きに満ちた一枚だ。様々な音楽ジャンルとメタルを融合し、今までにない音楽性に挑戦。B’zのTak Matsumotoや世界各国のアーティストをゲストに迎え、全く新しい〈メタルの銀河〉を表現している。試練の時期を経て、2人体制としての新たな決意表明を示した新作について、SU-METAL、MOAMETALの2人に聞いた。

BABYMETALが10月11日にサード・アルバム『METAL GALAXY』を世界同時リリースする。前作アルバムから約3年半ぶりとなる新作は〈メタルの銀河を旅する〉がテーマ。ラテン、ヒップホップ、R&B、バングラ・ビートなど様々な音楽ジャンルを取り込み、今まで以上に幅広い曲調に挑戦。新しいメタルの可能性を感じさせる一枚だ。

BABYMETAL METAL GALAXY Toy's Factory(2019)

「新たなBABYMETALの道筋を示す1枚になったんじゃないかなと思います。音楽のジャンルも様々ですし、私もいろんな歌い方に挑戦して、楽曲の幅を広げている。そういうおもしろいアルバムになったと思います」(SU-METAL)

「自分でも〈これ、本当にメタルなのかな?〉って思う曲が多くって。ポップなものにも、ハードなものにも挑戦しているし、いままでの経験、いろんなところで吸収してきたすべてを詰め込んだ気がするので、その成長も見ていただけると思います」(MOAMETAL)

豪華なゲスト陣にも注目だ。“DA DA DANCE”にはB’zのギタリスト・Tak Matsumotoが参加。“PA PA YA!!”にはタイのラッパーF.HERO、“Oh! MAJINAI”にはスウェーデンのメタル・バンドSabatonのヨアキム・ブロデーンが参加するなど、ワールドワイドな5組のアーティストをフィーチャリング・ゲストに迎えている。

「“DA DA DANCE”にTak Matsumotoさんが参加すると聞いて〈え? いいんですか?〉って思いました。お会いしてはいないんですが、ダメもとでオファーしたら、〈あ、いいですよ〉っていう感じだったと聞いています。優しい方ですよね」(SU-METAL)

「“PA PA YA!!”はF.HEROさんが参加してくださって本当によかったなと思います。この曲って〈祭だ! 騒げ!〉みたいな日本らしさも表現できているし、振り付けもお祭りを表現したところがあって。その中でF.HEROさんのゴツいラップが入っている、そのギャップも面白いです」(MOAMETAL)

昨年には結成以来のメンバーだったYUIMETALが活動休止を経て脱退。グループにとっては試練の一年となった。

「〈BABYMETALとは?〉ということを改めて考えた1年だったと思います。それまではずっと突き進んできたけれど、改めて自分たちを振り返ったというか」(SU-METAL)

「それまでのBABYMETALって、本当に前しか見ないグループだったんです。〈何かあっても進めば大丈夫〉みたいな心構えだった。でも、去年は振り返らなきゃいけなかったし、向き合わなきゃいけないことが多かった。いままで知らなかったSU-METALにも気付いたし、私自身の足りてないことにも気付いた。苦しかったことも多かったんですけど、あの1年があってよかった、成長できたんじゃないかと今は思います」(MOAMETAL)

新作の日本盤CDは2枚組に全16曲を収録。Disc1とDisc2を通して、光と闇の二面性を表現している。

「Disc1はこれからBABYMETALが提示していく新しいメタルの世界だと思っています。で、Disc2のほうは、壊れて歪んだ世界から光が広がってみんなを巻き込んで出発していくという一つのストーリーになっているような感じがします」(SU-METAL)

「BABYMETALだからこそ表現できる未来のメタルがDisc1だと思っています。Disc2はBABYMETALのダークサイド、格好いい一面も見せられているんじゃないかと思います」(MOAMETAL)

アルバムリリース日の10月11日にはLAにて初のアメリカでのアリーナ公演も実現。2020年3月にかけて北米、日本、ヨーロッパを回るワールドツアーも開催される。前人未到の世界を切り拓いてきたBABYMETAL。この先も新たな衝撃をもたらしてくれることは間違いなさそうだ。

「私たちはこれからも変わらずBABYMETAL道を突き進んでいくので、ついてきてくださいという思いです」(SU-METAL)