独創性と美しいピアニズムで世界を魅了するピアニスト、ダニール・トリフォノフ。ラフマニノフのピアノ協奏曲全曲録音第2弾にして、完結となる今作は《第1番》と《第3番》を収録。名曲《第2番》と《第3番》の影に隠れてしまった若き日の《第1番》も素敵な曲。憂いの帯びた旋律、若さに満ちた疾走感…トリフォノフはラフマニノフの若さを圧倒的なテクニックで生き生きと表現し、その魅力を伝えてくれる。“第3番”も深い情感が詰まった流麗で美しい演奏。快演。トリフォノフ自身が編曲したピアノ版 《ヴォカリーズ》は、どこかモダンな味わいで、まさにピアノが歌っているような感覚。