Mikiki編集部のスタッフが〈トキめいた邦楽ソング〉をレコメンドする週刊連載、〈Mikikiの歌謡日!〉。更新は毎週火曜(歌謡)日、新着楽曲を軸にマイブームな音楽を紹介していきます。噂どおり、ハイ・クオリティー・キュレーション・メディア〈TOWER DOORS〉担当の小峯崇嗣さんが連載の正式メンバーになりました。ヤッタネ! 紹介した楽曲は下記SpotifyとYouTubeのプレイリストにまとめているので、併せてどうぞ。 *Mikiki編集部

★〈Mikikiの歌謡日!〉記事一覧

Spotifyのプレイリスト
 
YouTubeのプレイリスト

 


【高見香那】

エマーソン北村 with mmm “CHASING GIANTS”

コラボを重ねてきたおふたりによるアルバム『CHASING GIANTS』がリリース。〈二人が聴いたことのない二人の音〉を目指したそうで、世界のどこの街角で耳にしてもハマりそうな無国籍感、そして懐の深さがある。はたまた、不穏さと平穏さが表裏一体となったような不思議な心地よさと緊張感のあるアルバムで素晴らしいです(生かさず殺さず的な)。CD盤は1127日(水)に。

 

@onefive “Pinky Promise”

BABYMETALというスターを生み出した、さくら学院のメンバーによる新グループ。トロピカル・ハウス風なこの曲は辻村有記とTHE CHARM PARKとの共作。15歳の少女たちの可憐で繊細な歌声が今後どのように変化を見せるのか楽しみ。

 

【小峯崇嗣】

流線Kグルーヴ “SLLY”

TOWER DOORSを担当しています小峯です。今回もTOWER DOORSがYouTubeチャンネルで先週紹介した楽曲よりピックアップ。

都内を拠点に6人組で活動する生音HIP-HOPバンド、流線Kグルーヴの最新シングル”SLLY”から。MCのHYDROの流れるようなフローと、ヴォーカル・HITAの艶やかでソウルフルな歌声がたまらない一曲。特に2分半を超えたあたりのエモーショナルな展開に注目です。

 

【酒井優考】

ジオラマラジオ “step”

決定、ベスト・ソング・オブ・ザ・イヤー。

 

中込 “こども向けリズム遊び”

https://bandnakagomi.com/media/nakagomi/codomo.mp3

ならばこちらは、ベスト・ソング・オブ・ザ・イヤー(裏)かも。山梨が生んだスーパースターが、眉間にしわを寄せてばかりの僕に笑顔をくれました。

 

【天野龍太郎】

Tsudio Studio “Kiss In KIX”

きらめく街のあかり、シャンパン・グラス、サックスの響き……まだ見ぬ桃源郷〈Soda Resort〉はどこにある? Tsudio Studio、『Port Island』(2018年)に続く待望のセカンド・アルバム『Soda Resort Journey』は12月4日(水)、Local VisionsとULTRA-VYBEからリリース。

 

Ovall “Slow Motion Town”

誰もが待っていたOvallの新作がリリースされる。事件だ。しかも題はセルフタイトルだから、なんとなくただならぬものを感じる。それでも、この新曲はどこまでもなめらかでスムースで心地良い(作曲はリーダーでベーシストのShingo Suzukiさん)。『Ovall』は12月4日にリリース。

 

TOSHIKI HAYASHI(%C)× maco marets × さとうもか × 山田大介 “インソムニアガール”

%Cのビートで、さとうもかとmaco maretsと山田大介が歌いラップする。絶妙なトライアングルのヴォーカル3人。言うことなし。最高。

 

SNJO “Time ft.Sola The Luva”

一音目のシンセサイザーの響きから驚かされるSNJOの新曲。ディスコのビートに乗って歌うは、韓国出身で米NY在住のラッパー/シンガー、Sola The Luva『未開の惑星』(2018年)に続くSNJOのセカンド・アルバム『Diamond』は11月12日(火)にLocal Visionsからリリース。向かうところ敵なし。

 

Dos Monos “Dos City Meltdown”

彼らの名前を聞かない日はない、と言っていいDos Monos。待望の新曲がコンピレーション・アルバム『SHIBUYAMELTDOWN』に収録された。〈エロスとタナトス〉、そして〈未来はわかんねえ〉と荘子itはラップする。東京の街の〈くさみ〉を感じるダーティーなヒップホップ。

 

没 a.k.a NGS “study 21JUL2019 (prod. botsu)”

そのDos Monosの没くんと初めて会った(私がDJでMIKEの曲をかけていたら〈これMIKEっすか?〉と訊かれた)。彼のこの〈習作〉は、たしかにMIKEやアール・スウェットシャートの『Some Rap Songs』と感覚を同じくしている。切り刻まれたリズム・アンド・ブルース。

 

Fuji Taito “Bakdan”

ラップの爆弾。この国のシーンにおける新しいジョーカー。

 

dodo “ccc”

dodoの見事な動きを見たいがために、私は彼のビデオを観るのかも。渋谷WWWでのワンマン・ライヴ〈ひんしの会 第二回〉、楽しみです。

 

RYUTist “きっと、はじまりの季節”

涙腺を刺激するドラマティックなポップソング(作詞作曲はKIRINJIの弓木英梨乃さん)。思いのこもった贈り物、みたいな感じ。

 

RYUTist “センシティブサイン(RYUTist × シンリズム × Orangeade LIVE at AFTER 6 JUNCTION Ver.)”

シンプル、そしてあたたかい演奏ではっきりと浮かび上がるのは、力強くて美しいメロディー。ツーマン・ライヴ〈Mikiki presets TWEEDEES × Orangeade〉もどうぞよろしくお願いいたします。

 

白と枝 “みずうみ”

シンガー・ソングライターの白と枝がWEATHER/HEADZからファースト・アルバム『さみどりの眠り』を11月27日(水)にリリースする。“愛の仕方”とともに同作から発表されたのがこちら。パーソナル、だがサイケデリックな無垢の歌。

 

どろうみ“九龍城落地(2019.9.22 FUTURE FOLK POETRY)” 

んミィバンドのベーシストでもあるセキモトタカフミさんのバンド、どろうみ。先日、彼らのライヴをようやく観ることができた。にこげさんが歌う“めざめ”のライヴ映像も感動的だけれど、セキモトさんが伸びやかに歌い、チェロが軽快に奏でるメロディーがあまりにもすばらしい“九龍城落地”をぜひ聴いてほしい。新作を制作中だとか。

 

People In The Box “懐胎した犬のブルース”

先日のLIQUIDROOMでのライヴ、すばらしかったです。MCで波多野裕文さんは〈僕らは常にど真ん中を行っているつもりで、何か普遍的なものを作りたい。新作ではそこに手を掛けたかもしれないと思っている〉といったことを語っていた。この曲からは、たしかにそれを感じられるかも。9月にリリースされたアルバム『Tabula Rasa』から。

 

tamano ninomiya “lonely waves”

制作中だという新しいEPから、“lonely waves”と“暗号”という新曲が公開。ウィスパー・ヴォイスにすらならない、ひっそりとしたつぶやき、ささやきがベッドルームの片隅から聴こえてくる。斉藤由貴『LOVE』のデータがハードディスクの中で溶けてしまったかのようなローファイ・ポップ。

 

【田中亮太】

ROTH BART BARON “春の嵐”

全裸の男女が草原を駆けまわるMVには驚いたけど、彼ららしいなとも思いました。序盤のカットが遠景なので、最初はメンバーの2人が脱いだのかと勘違いさせたのは意識的なミスリードでしょうか。前作『HEX』のインタヴュー時に三船くんは、〈ロック・バンドがいまいかに低音を鳴らすか〉について話してくれましたが、この曲を聴くかぎり新作『けものたちの名前』は、その命題に答えたサウンドになってそう。インダストリアルな音色にも親指が立ちましたよ!

 

6eyes “激しい爆発”

いったい〈EYES〉なのか、〈eyes〉なのか。そんな疑問はさておき、名古屋の誇るオルナタティヴ至宝が新曲を公開。ゲスト・ヴォーカルで同郷のSAGOSAIDさんがフィーチャーされ、ムーディーなサイケ・サウンドに、気怠い歌声を乗せています。初期のコートニー・バーネットみたいなメロウネスがイイネーと思っていたら、後半一気に激烈パーカッシヴに。カッコイイ!