3年ぶりのアルバムは、久々に根岸孝旨との共同作業となった。重厚なバンド・サウンドに厳かなストリングスを重ねた楽曲群は劇的かつ強力で、初期の代表曲を刷新するような趣。不穏なピアノに乗せた島唄“2.24”はビリー・アイリッシュどころではないダークさだ。一方でニュー・オーダー調の“願い叶えば”は新鮮だし、寄る辺なさや終末観を隠さない詞にはどこか光も感じられる。新たな地平に立った彼女がここに。