まだ少年の面影を残していたデビュー作『+』から3年、歌にぐっと深みや色気が増してきた円熟の新作だ。もろにジャスティン・ティンバーレイク“Like I Love You”を想起させるファレル・ウィリアムズ製“Sing”での情熱的な振る舞い(ジャスティン『Justified』はエドのお気に入り盤!)、あきらかにボン・イヴェールを意識したと思われるリック・ルービンが手掛けた“Tenerife Sea”での崇高な味わいなど、全編通して収穫だらけの理想的なセカンド・ステップと言えよう。ジェイムズ・ブラウン“Funky Drummer”のブレイクビーツに乗せて爽やかに歌い上げる“Shirtsleeves”をはじめ、意欲的な試みも数多い。これから秋にかけて、じっくりと聴き込んでいきたい豊潤なアコースティック・ソウル盤。