日本のフリージャズ黎明期から活動する異能のギタリスト加藤崇之。鈴木勲のグループや渋さ知らズでの演奏でも知られる彼のソロ・ギターは兎に角絶品。渋さ知らズ『渋星』でのインプロ・ソロ、霊気に満ちた凄味のエレキでやられたクチだが、今作は3年ぶりのガット・ソロ。渋さOBにして一人オーケストラとして素晴らしい作品を発表し続ける泉邦宏の〈キタカラ・レコード〉より、八ヶ岳山麓のスタジオでの録音、といっても環境が良すぎて半数を屋外で録音したという。オリジナル楽曲を中心に故・津村和彦の遺品であるガット・ギターの音色を最大限活かすようなギターと、そして森との美しい交感の記録帖。