参加メンバーに見る浅井健一作品の変化を振り返ってみよう!

 複数名義を使い分けてリリースを重ねる浅井健一。どれも不変の浅井ワールドが根幹にあるが、手合わせする相手によって音の雰囲気が異なるのもまた事実だ。近年の作品なら、まずは盟友・照井利幸とのPONTIACS。阿吽の呼吸を繰り出す2人に稀代のパワー・ドラマー有松益男(BACK DROP BOMB)が絡んでの加速力はまさに大排気量のアメ車並み。一方、SHERBETSでは福士久美子も含む固定メンバーによる安定のグルーヴに支えられ、浅井の叙情的でロマンティックな資質を前面に。

PONTIACSの2011年のシングル“Cold Finger Girl”

 また、ソロの前作『PIL』ではHEATWAVEの渡辺圭一に加藤隆志と茂木欣一のスカパラ組という男気溢れる面々が攻撃的かつ明るさのあるロックンロールを披露し、今回の『Nancy』では初共演の林幸治がアタックの強いプレイで新風を吹き込んだ。今年はさらに、浅井が「自分のグルーヴを出したい」ということでベース&ヴォーカルを務めるROMEO's bloodを結成。有松のドラムに小林祐介(THE NOVEMBERS)のギターという異色トリオで新境地に挑む。今後の動向が楽しみだ。

2013年作『PIL』収録曲“OLD PUNX VIDEO”

 

【お知らせ】

〈浅井健一 2014 AUTUMN TOUR「Splash Nancy」ACOUSTIC & ELECTRIC NIGHT〉開催決定! 日程/会場は、9月25日(木)新木場STUDIO COAST、10月2日(木)札幌CUBE GARDEN、10月8日(水)名古屋DIAMOND HALL、10月9日(木)なんばHatch、10月17日(金)福岡DRUM LOGOS。詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

 

▼関連作品

左から、Toshiyuki Teruiの2014年作『What I think about the World』(WELD)、BACK DROP BOMBの2013年のミニ・アルバム『59days preface』(cutting edge)、TRICERATOPSの2011年作『LOVE IS LIVE』(tearbridge)、THE NOVEMBERSの2014年のシングル“今日も生きたね”(MERZ)、HEATWAVEの2007年作『land of music』(BM tunes)、東京スカパラダイスオーケストラの2014年のシングル『Wake Up! feat.ASIAN KUNG-FU GENERATION』(cutting edge)

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