フローティング・ポインツことサム・シェパードの主宰するイグロにおいても、とりわけ待たれていたと思われるスウェーデンのシンガーによる処女作。セオ・パリッシュも関与した冒頭の大曲、オー・ノー製のジャジーな円環あたりの光源にバドゥイズムを見ることも容易ではあるものの、スクープ・デヴィルKNXらミニマルな手捌きに耳を浮遊させれば、彼女なりの濃厚さがゆらりと漂ってくる。ポスト・ネオ・ソウルの佳作。