多彩なゲスト・ヴォーカルを招いた前作『Kaleidoscope』(2009年)で過去最高にポップな作風へとシフトし、新しいフェイズに突入したティエスト。流石にそのコマーシャルな作りは賛否両論を巻き起こしたものだが、EDMの社会現象化に代表されるダンス・ミュージックの隆盛を、当時から彼は予見していたのかもしれない。そんなトレンドセッターの5年ぶりとなる新作は、ハードウェルクルーウェラとの共作を含め、大観衆のシンガロングを誘うポップで気持ちのいいフックのオンパレードで、先行で公開された“Red Light”などはその最たる例だろう。ヴォーカル陣にはレディホークアイコナ・ポップ、そしていまやこの界隈に欠かせないマシュー・コーマなど、人選にも抜かりなし!