NEW ARRIVAL 2014
[緊急ワイド]ヒップホップ到着’14

ヤバい注目作品が引っ切りなしに到着する日本語ラップの2014年。粒揃いのビッグ・リリースから、いま真っ先にチェックすべきはこちら!!

 


BREAK THE RECORDS
AKLOは記録を更新する

 2年目の、もしくは2枚目のジンクス。スポーツでも音楽でも、決まり文句としてよく使われる言葉ではある。音楽についていえば、デビュー作の評価が高ければ高いほど、送り手はそうした評判に〈次〉へのプレッシャーを感じ、受け手はハードルを上げながら〈次〉を待つことになる。そして、2年前のファースト・アルバム『THE PACKAGE』が絶賛されたAKLOは、まさにそんなシチュエーションにあるわけだが……心配は無用だった。レーベルメイトであるSALUとのツアーで2013年を締め括り、今年に入ると“NEW DAYS MOVE REMIX”を限定リリース。海外先行で上映されている映画「アップルシードα」に劇中歌“Castle”を提供するというトピックも挿んで、7月にはKREVAを迎えて新章の到来を告げる“Catch Me If You Can”を先行カット。その月の末には〈フジロック〉のデーモン・アルバーンのステージに飛び入りし、ゴリラズの“Clint Eastwood”をパフォーマンスするというビッグ・サプライズもあった。

AKLO 『THE ARRIVAL』 One Year War/Manhattan/LEXINGTON(2014)

 「4日ぐらい前に話がきて、ビックリしましたね、正直(笑)。久々に本当に緊張しました。ワールド・ツアーで都市ごとにその国のラッパーを迎えてるらしいんですけど、デーモンは〈お前のヴァイブスで好きにカマせ〉ってノリで、超いい人でした。ゴリラズ大好きだったから超アガりましたね。お客さんのことを客観的に考えたら、盛り上がってるとこに知らない奴が出てきた時の気持ちもわかるし、ある程度の厳しい雰囲気は予想してたんですけど、意外に爆発的に盛り上がって。もちろんAKLOって聞いても〈?〉だった人も多いと思うんですけど、曲が始まったらお客さんの反応がちゃんと伝わりましたね」。