リューベン・ロジャースグレゴリー・ハッチンソンらと共演作でも知られる82年生まれイスラエル出身のピアニストが、自身のピアノ・トリオを結成しての初作。メロディや歌心を前面に押し出したスタイルで、明朗で美しいピアノのタッチや高踏的になりすぎないプレイが魅力的。リリカルさと歯切れの良さが同居するクリアーなサウンドが独特のスケールの大きさを感じさせる。シンセをフィーチャーした楽曲も音色の選択やフレージングが絶妙で、単なるバリエーションに留まらない魅力を放つ。ケニー・バロンミシェル・カミロジェイソン・モランといった錚々たる面々に絶賛されるのも納得の才能だ。