1991年の録音以降、再発売の機会に恵まれなかったシノーポリシュターツカペレ・ドレスデン(SKD)によるR・シュトラウスの名録音が、タワーレコードの「プレミアム・クラシックス」シリーズで復活。劇的で官能美溢れた《ドン・ファン》、端正で厳しい表情によって密度の高い音楽と均衡感の強い造形が実現された《英雄の生涯》。R・シュトラウスを得意とする伝統をもつSKDの、恐らく対抗配置であろう弦の響きは効果的で、録音の良さとも相まって、光彩陸離たるオーケストラ・サウンドに圧倒される。純音楽的な意味で最上ランクに入るシュトラウス演奏だ。

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