COLUMN

『Free Soul Windy-City Brunswick Treasure』―シカゴ・ソウルのポジティヴで瑞々しい側面にアプローチしたブランズウィック集

【IN THE SHADOW OF SOUL:ソウル・ミュージックの光と影(連載)】[番外編]フリー・ソウルからの... Part.5

VARIOUS ARTISTS Free Soul Windy-City Brunswick Treasure Solid(2014)

 リズム&ブルースからディスコ、ラップに至るまで、50年代後期~80年代初期に〈風の街〉シカゴを吹き抜けた音楽をヴィヴィッドに刻んできたレーベル=ブランズウィック。後にダスティ・スプリングフィールドスウィング・アウト・シスターズのカヴァーへと繋がるバーバラ・アクリン“Am I The Same Girl”と、その変奏でありビースティ・ボーイズの引用でも知られるヤング・ホルト・アンリミテッド“Soulful Strut”が本作の冒頭と終盤を飾ることに象徴されるように、モッド~ノーザン~サンプリングといった視点での評価も踏まえつつ、シカゴ・ソウルのポジティヴで瑞々しい側面にアプローチした多幸感の溢れる内容だ。

 洗練のなかにも土臭さの漂うブランズウィックのさらなる広がりをこのコンピ以上に味わうなら、ロスト・ジェネレーション『The Sly, Slick And The Wicked』のめくるめく甘く茶色いソウルに蕩けてもいいし、ヴォーン・メイソン&クルーの『Bounce, Rock, Skate, Roll』に収められたブギー/ディスコの躍動とヒップホップの萌芽を感じるのもよし。

 

▼関連作品

左から、ロスト・ジェネレーションの70年作『The Sly, Slick And The Wicked』、ヴォーン・メイソン&クルーの79年作『Bounce, Rock, Skate, Roll』(共にBrunswick/Solid)
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GR'18