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日本に帰国。お次の目的地は北海道、〈RISING SUN ROCK FESTIVAL〉。北海道最大のロック・フェスティヴァルです。本当に自然が綺麗で癒されっぱなしでした。肝心のライヴはというと、この日はラウド・ロックというジャンルに属するバンドはほんとに数えるほどしか出てなくて少し心配していましたが、大自然の後ろ盾もあり、良いステージができました。ライヴ後、控え室に戻って服を着替え、ビールでも頂こうとケータリング・エリアに行くと、なにやらチームCrossfaithの面々が何かを鉄板でジュージュー焼いてるではありませんか。そう、このフェスはジンギスカンが食べ放題。まぁーもう本当に最高でした(笑)。
絶対すぐ北海道帰りたい、なんならプライヴェートで。そんなジンギスカンPARTYも早々にお開き。夜を迎える前に空港へ移動して東京にとんぼ返り、そして一路幕張へ。

そう、〈SUMMER SONIC〉です。俺が初めて行ったライヴが2004年の〈SUMMER SONIC〉。そこでまだ中学生だった俺とKazu、そしてTeruは2日間の間、本当の生の音楽を浴び続けました。汗だくで暴れ倒し、ダイヴがあんなに気持ちいいものなんだと知ったのもその時。そしてあっという間に2日目の夜、立ってるのがやっとな状態で観た大トリのグリーン・デイが俺の脳みそを思いっきりぶん殴ってくれました。

【参考動画】〈SUMMER SONIC 2004〉におけるグリーン・デイ“Welcome To Paradise” ライヴ映像

 

知らない間に目から涙がこぼれ落ち、そこで俺は改めて音楽の持つ力のすごさ、ライヴの力のすごさを思い知りました。俺たちもいつかあのステージに立とうと帰りの車の中で誓ったのです。

 

 

そんなことをホテルの部屋で思い出しつつ、その日は眠りにつきました。そしてライヴ当日、朝風呂もかまして準備万全で会場に移動。もう何度も幕張メッセには来ていますが、ここだけはいつも俺を緊張させてくれる何かがあるなと感じます。そして本番、ステージの上で俺は昨日思い出していたことをライヴ中に話しました。ここでもショウの内容については特には触れません、ライヴは口で説明するものじゃないし。でもひとつ思うのが、Crossfaithを観て〈俺もバンドやりたい!〉思ってくれたら本当に嬉しいです。
そして今年も2日間の夏の祭典〈SUMMER SONIC〉が幕を閉じました。

 

 

 

またここで数日間のオフを挿んで、次はイギリスへと出発。3DAYSで行われるイギリス最大級のロック・フェス、〈Reading & Leeds Festival〉。長い歴史を持つこのフェスも2年連続の出演。大きな違いが今年は一つ。去年は約5,000人収容の、このフェス中でも比較的小さいステージでプレイしました。しかし今年のオファーはメイン・ステージ。正直聴いたときは嬉しいのと同時に驚きました。
世界でも指折りのバンドがプレイするそのステージ、そこに俺たちが立つのを考えただけで身震いしました。

 

 

1日目のレディング、会場に着くなりエンター・シカリのメンバーを発見! なぜか初対面からかなりヴァイブスの合う彼ら、談笑しながらオープン前のメイン・ステージを見に行きました。長いバンド・キャリアのなかでも間違いなくいちばん大きなステージ。でもその時は不思議と出国前に感じていた不安感はなく、むしろ昂揚感へと変わっていくのを感じました。そして俺たちがステージに上がると、遥か彼方の国からやってきた俺たちを歓迎してくれる大きな叫び声が。日本が世界でいちばんのホームだとしたら、イギリスは疑いなく第2のホームだと言い切れます。

この日はロウ・パワー・マネージメントのみんなも来てくれていて、超が付くほどのPARTY HARDな彼ら、そのまま朝まで宴は続きました。

※Crossfaithの海外での活動をマネージメントしている会社

2日目のリーズ、イギリスにしては珍しく快晴! 軽い二日酔いのなか、会場でシャワーを浴びてリフレッシュし、すぐにウォームアップ。するとポツポツと雨が……やっぱりね……(笑)。
そしてこの日はなんと、Tatsuyaの誕生日! 本番中にサプライズで誕生日を祝いました。〈みんなあいつの誕生日を祝ってくれ!〉と煽ると、会場全体がHAPPY BIRTHDAYを熱唱、そしてイエガーをステージでがぶ飲みすると会場からは大きな歓声が。本番後は顔真っ赤になってたけど(笑)。 

 

 

 

 

大好きなイギリスから約12時間のフライトを経て帰国。いや、ていうかいま書きながら思ったんやけど、俺ら8月何回帰国すんねん(笑)。

そんなこんなで怒濤の8月も残りライヴ一本になりました。〈Red Bull Live on the Road 2014 FINAL STAGE〉――これはいわゆる〈BATTLE OF BANDS〉というもので、まあ言うなればバンドの甲子園みたいなものです。それの決勝大会に恐れながらゲスト・バンドとして出演しました。間違っちゃいけないのは、この日の主役は決勝に残ったReptileHenleeという2バンド。もちろんどっちのライヴも観ました。自分たちの〈優勝したい〉という願望と、それを実現させようと投票してくれた人たちの思いが詰まっている彼らのステージからは、生々しいエネルギーが放たれていました。あえてここではどっちが優勝したかについては言いませんが。俺たちも昔、〈TASTE OF CHAOS〉というイヴェントに出るためのBATTLE OF BANDSに出馬したことがあって、その時は惜しいところで負けてしまい、すごく悔しかったのを覚えています。でもいまもプレイし続けているし、自分たちの夢もその時思い描いていた以上のことを叶えられてる、まあ要は勝ち負けはもちろん大切だけど、重要なのはそれからどうしていくか。
そんなこんなで大切なことを再認識させられたいい1日でした。

ここまで読んでくれたみんなありがとう!
先月のレコーディングから環境を一変してライヴ三昧だった8月。やっぱりライヴしないと腐っちゃう。超忙しかったけど最高に楽しかった1か月間でした。
さあ9月は俺たちの〈ACROSS THE FUTURE〉ツアーがありました。次回は誰が書くのかな?

来月の〈Crossfaith World Tour Diaries〉も楽しみにしといてね!

 

PROFILE:Crossfaith


Kenta Koie(ヴォーカル)、Terufumi Tamano(プログラム/ヴィジョン)、Kazuki Takemura(ギター)、Hiroki Ikegawa(ベース)、Tatsuya Amano(ドラムス)から成る5人組。2006年に結成。2009年にファースト・アルバム『The Artificial theory for the Dramatic Beauty』を発表し、同年の〈LOUD PARK〉に初出演。翌2010年には初作がヨーロッパでリリースされ、海外デビューを果たす。2011年にヨーロッパに続きUSでも発表することになる2作目『The Dream, The Space』を完成。アジア圏を皮切りに海外でのライヴ活動も規模を拡大させ、ヨーロッパやUSなどでのツアーやフェス出演も精力的に行うようになる。そして2012年にミニ・アルバム『ZION EP』を、さらに2013年には世界デビュー盤となるフル・アルバム『APOCALYZE』をリリース。そして同作を引っ提げ、初の日本ツアーを含めた30か国以上を回るワールド・ツアーを敢行する。2014年に入り、ますます世界を股にかけて活動を展開中! そして10月8日にはメジャー・デビュー・シングル“MADNESS”がリリースされます! 10月後半からはヨーロッパ各地を回る〈APOCALYZE NOW 2014 EU TOUR〉を敢行。次の日本でのライヴは、11月15日に幕張メッセで行われる〈KNOTFEST JAPAN 2014〉ですよ! そのほか詳しい情報はオフィシャルサイトで!

【参考動画】Kenが参加したCrystal Lakeの2014年作『CUBES』収録曲“Beloved”