カナダを代表するジャズ・ヴォーカリストの6作目は、多大な影響を受けたというビリー・ホリデイのトリビュート盤。ビリーの得意とする親密かつ情感豊かなスタイルを彼女なりに解釈し、スモーキーな歌声で披露してみせている。ほとんど一発録りだという演奏は小粋で、肩の力が入ってないのも良い。ビッグバンド曲では活き活きと歌い、ピアノ・バラードでは深い味わいを残す、その表現力は見事なものだ。