5枚目でシンプルに『V』と銘打たれた新作は、ジェシー・カーマイケルが復帰しての〈マルーン6〉体制で制作され、ゲストにグウェン・ステファニーを、プロデューサーにマックス・マーティンほか強力なヒットメイカーを召喚。ポリスを彷彿とさせるオープナー“Maps”から、本編ラストのバラード“Lost Stars”まで、ソウルにR&B、ファンク、エレクトロ、ハウスと、さまざまなアレンジを自在に行き来しつつ、快感指数200%のポップ・ミュージックに仕上げた佳曲が並ぶ。もはや匠の域とも言えるそのボーダレスかつ洗練されたセンスには唸らされるばかり。しかもそれを、スタジアム・ロックばりのスケール感で成立させているのだ。タイトルの『V』が勝利の意味にも思えてくる、一分の隙もない逸品。