フランス・パリ在住のSSWマルシオ・ファラコの新作。打楽器とギターのシンプルな編成で詩情溢れるボサノヴァを披露した前作の『O Tempo』とは打って変わり、バンド編成で“パリのブラジル人”である自らの立ち位地を反映させた随所にフレンチ・ポップのテイストを散りばめた華やかなアコースティック・サウンドを聴かせる内容。軽快なマヌーシュ・スウィング《Paris》やバンドネオンのハーモニーが楽曲を彩る《Nesuinha》、そして洗練されたボサノヴァ曲《Perdao》など詩情と郷愁が溢れ出るような美しいメロディと多彩でエレガントなアレンジが心地良く響く上質で気品漂う逸品です。