フォスター・ザ・ピープルを〈エレポップ〉と分類している人がいるなら、考え直したほうがいい。ポール・エプワースとふたたび組んで作ったこの2作目は、ライヴで見せつけた強靭なグルーヴとバンド・アンサンブルを前面に押し出し、エレクトロニック・サウンドの位置付けを再構築。両者をバランス良く配合してあの旺盛なポップセンスを維持しつつ、アフロにディスコにフォークにと多様なスタイルを消化してみせた。また、彼らならではのアッパーな音とダークな詞の組み合わせも健在。世界を広く旅したマーク・フォスターが、欧米社会を客観的に眺めた時に抱いたという違和感を映した言葉の憂いと、音のカラフルな躍動感が鮮烈な対照を成していて、悩めるパーティー・アルバムの完成だ。