無料配信の話ばかりで、作品そのものが語られなかったら絶対にもったいない。ジョーイ・ラモーンを讃えた“The Miracle(Of Joey Ramone)”が物語るように、5年ぶりの新作はみずからの青春時代を振り返った一枚。デンジャー・マウスら複数のプロデューサーを迎え、前作までの流れを消化したうえで80年代のU2っぽい疾走感や焦燥感を蘇らせている。〈最近の彼らはちょっと……〉と思っている人にこそ聴いてほしい。