ベルリン・フィル客演もこなし、ますますその活躍が注目される女流指揮者、アイムの新譜は手兵、ル・コンセール・ダストレとのメサイアだ。既に映像作品を含め幾多のリリースを重ねてきた当アンサンブル、満を持してのリリースと言える。その演奏は様々な情景にあわせて表情は豊かでありながら決して力むことなく、極めて自然に音楽が流れている。合唱とオーケストラはよくコントロールされていて、特に第1部の喜びに満ちた表現は彼らの持ち味が余すところなく発揮されている。4人の独唱も見事で特に、ソプラノのルーシー・クロウの美声は特筆ものだ。