日本のベース・ミュージック・シーンの最前線、Back To Chillを担うレジデントDJの一角が、昨年フランスのセヴンから発表した初作に続き、今回はニュージーランドのサムライ・ホロより2作目をリリース。正体不明の闇がもやもやと広がっていくような錯覚を覚えるアンビエントな音のレイヤーに工業ノイズや環境音、サイン波のループがゆらりとまぎれ込み、底なしの底では無機質な硬いキックが不気味に脈打ち続ける――どこか呪術的なトランス感覚ももたらす本作は、異形のテクノ~ドラムンベースが絶対零度のバイノーラル空間を現出させる音響ミニマル集だ。ジャストのタイミングで届くBack To Chillのコンピはもちろん、アンディ・ストットの新作とも並べて聴きたい怪作!